フォボスによる日食のアニメーション 画面左が天頂方向、右が地表方向 Image credit:NASA/JPL-Caltech/MSSS. |
撮影はキュリオシティのMastCamというカメラ。
ダイモスによる日食のアニメーション 画面左が天頂方向、右が地表方向 Image credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS. |
- フォボス
- 2019年3月27日3時45分前後(UTC/世界標準時)
- Sol 2359(キュリオシティ着陸後から数えた火星日)
- オリジナル画像ページ
- ダイモス
- 2019年3月17日18時5分前後(同上)
- Sol 2350
- オリジナル画像ページ
また、フォボスの日食は今回の発表分以外にも起きていたようだ。
- フォボス
- 2019年3月30日0時08分前後(同上)
- Sol 2362
- オリジナル画像ページ
日食と言っても地球で見る月による日食と違い、衛星がかなり小さい火星では金環日蝕とも呼べない、太陽面通過と呼びたくなるようなものではある。
なお、情報ソースのニュース記事でフォボスの日食が3月26日とあるが、これはアメリカの地方時(世界標準時から-4〜-8時間する(アラスカを除く))の表記と思われる。ちょっとまぎらわしい。
ステラナビゲータ11によるシミュレーション 時刻が17分ほど遅かったが、火星の衛星の軌道が不安定なせいだったようだ |
——ちなみに先ごろリリースされた天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ11」でシミュレーションしてみたところ、NASAの撮影時刻と17分のズレが生じた。計算精度の差かとも思ったが、NASAのサイトによると「火星の2つの月は、火星、木星あるいは2つの月の互いの重力によって常に変化し、不確実性が高い」とあった。
なるほど、単純にこの日、この時間にはこの位置に見えるというものでなく、複雑な軌道計算をし、常に最新の情報で更新する必要があるのだね。
その意味ではわずか17分の誤差で日食を再現してくれたステラナビゲーターは、価格の割になかなか高精度と言えそうだ。今後もこうした天体の不確定要素を考慮しつつ、使っていきたい。
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