Mansfield, OH, USA
概要
イメージイラスト |
詳細
ヘリに向かってくる赤い光
コイン大尉 |
高度2,500フィート(約760m)、針路30度。空は晴れて星が出ており、大気も落ち着いていた。
4名の乗員は以下のとおり。
- 機長/ローレンス・J・コイン大尉(Lawrence J Coyne)(39)
- 操縦/A・D・ジェッジ曹長(Lieutenant Arrigo Jezzi)(26)
- 機付長/ロバート・ヤナセック二等軍曹(Robert Yanacsek)(23)
- 衛生員/ジョン・ヒーリー二等軍曹(John Healey)(35)
約2分後の11時2分、今度はヤナセックがヘリの南東を平行して移動する赤い光に気づき、報告した。
ヤナセックはそれを、電波塔の光か航空機の翼端灯ではないかと推測した。光は点滅していなかった。
つづけて1分もしないうちに、光が向きを変えた。
ヤナセックは、時速約625マイル(約1,000km)でヘリと衝突してしまうと叫んだ。
コイン大尉が描いたUFOのイラスト |
しかし、コレクティブピッチ・コントロール(機体を上下させるために回転翼の角度を変えること)が限界までダウンになっているにも関わらず、高度計の針は高度3,500フィート(約1,050m)を指している。
つまり、先程より1,000フィート(約300m)も上昇していたのだ。(最終的に1,800フィート(約550m)も上昇したらしい)
(並木伸一郎氏の本では7,350m(約24,000フィート)にまで上昇したという記述があったが、さすがに間違いだと思われる)
照射される緑の光線
UFOはヘリの上空で停止すると、緑色の光線を照射し、ヘリの内部がその光に照らし出された。その後、UFOはゆっくりと西へ移動し、7マイル(約11km)離れたマンスフィールド空港を飛び越えたところで急加速して北西に針路を変えた。
無線でマンスフィールド空港に連絡を取ろうと試みるが、無線機はUFOとの遭遇後約10分間に渡り、UHF波もVHF波も使用不能に陥っていた。
事件を伝えるドキュメンタリー番組
地上の目撃者
オハイオ州コロンバス在住のUFO研究家ウィリアム・ジョーンズとウォーレン・ニコルソンの調査により、この事件の地上からの目撃者が見つかった。匿名のE.C氏(並木伸一郎氏の本ではアイリーン・クレア(仮名)とある)と4人の子供達(3人とも?)が、同時刻にマンスフィールドから車で走行中、チャールズ・ミル貯水池付近で南東から近づいてくる赤と緑の2つの明るい光に気付いた。
彼女は車を停めて見ていると、やがてラケットを叩いたような音に気づく。
そしてヘリコプターと一緒に、「気球のような」「スクールバスと同じくらいの大きさの」「洋ナシのような形の」物体を目にした。
その物体は緑色の閃光を照射し、木、道、車すべてが緑色に照らされた。
子供達は怖くなって車の中に逃げ込み、彼女はすぐに車を進めた。
この間1分あまりであった。
検証
乗員たちは帰投後、本件について報告書を提出した。しかし、「UFOと呼ばれる存在が国家の安全を脅かすことはない」というアメリカ空軍の姿勢同様、陸軍も本件に関しての関心は薄かった。
(当時の軍隊の関心は冷戦相手のソ連などであり、正体不明ではあっても軍事的な損害を及ぼさないUFOについては、関心が薄くても無理からぬものがあった。)
UFO否定派の代表ともいえるフィリップ・J・クラスは、本件はオリオン座流星群による大流星の誤認だという。
流星は彗星が放出した細かなチリが、地球大気突入時の摩擦で燃えて発光するものだ。
オリオン座流星群は有名なハレー彗星のチリによるもので、毎年10月初旬から活動が開始される。10月中旬以降に極大日を迎え、11月初旬頃に活動が終了する。
速度が速く一気に燃え尽きるため明るい流星が多く、流星痕と呼ばれる発光現象が空に残りやすい。
事件のあった10月18日前後はちょうど極大日に近かった。
下降させたはずのヘリが逆に1,800フィート(約550m)も上昇した点については、衝突を避けるために毎秒2,000フィート(約600m)という急降下をしたが、遭遇によるストレスもあって、パイロットが無意識のうちに機体を上昇させ、地上に激突するのを避けたせいだと結論した。
ヘリは最終的に約400フィート(約120m)まで急降下していたという。
無線が通じなかった点については、やはり遭遇のストレスから無線機の周波数を急に変えすぎたこと、ヘリが地上に近すぎて管制塔の無線を捕まえられなかったためだという。
緑色の光は、大流星の光がヘリの緑色のアクリル樹脂でできた風防を通して射し込んだものだという。
現場周辺地図
グーグルマップの仕様変更にともない、直るまで地図の埋め込みを休みます。考察
クラスの説はもっともなようにも聞こえるが、それだけでは腑に落ちない点もある。最初ヘリに平行してついてきたUFOが進路を変え、さらに頭上に来て光を放ったというのは、ひとつの流星を見ただけでは説明がつかないのではないか。
風防が緑色なら、最初の赤い光というのはどのように確認したのか。部分的に透明の箇所があるんだろうか。これはヘリを調べる必要がある。
また不意の大流星を見て慌てたとして、ピッチコントロールがダウンになっていた状態で上昇していたというのも整合性が取れない。
そもそもヘリが地上120mまで急降下していたというのは、フライトレコーダーか何かによる確かな情報なんだろうか?(本人達は上昇していたと証言しているのだから)
それであればその後の急上昇に至る時間的経過などもわかるはずだが、参照した資料にはそこまで書かれていなかった。今後確認することとする。
クラスの説を基に話を組み立てるなら、最初に見た「平行して飛ぶ赤い光」は当時空にあった火星、土星、ベテルギウス、カペラといった明るい星、または街の灯の誤認。
その後向きを変えたように見えたのは、同様に別の星や灯りの誤認。
慌てて急降下や急上昇をしているうち、上空を大流星(火球)が流れ、それをUFOとそこから照射された光線と誤認。
ピッチのコントロールがどういう状態だったのかは、慌てていたので記憶が曖昧になり、不思議な体験に合わせるように、不思議な状態であったかのように証言してしまう。
無線の不調もクラスの言うとおり。
ただこの説はいくつかの誤認と偶然とが重なる必要があるため、これだけで完全に説明がつくわけではないように思う。
参考資料
- 並木書房/政府ファイルUFO全事件/ピーター・ブルック・スミス
- UFO EVIDENCE
- 流星電波観測国際プロジェクト/オリオン座流星群
- 誠文堂新光社/天文年鑑2015年版
- 学研/未確認飛行物体UFO大全/並木伸一郎
3 件のコメント:
この記事の中に流星などの見間違いとありますが、体験者の私はその話は真実であると信じます。
超常現象の体験のない人々は何かの見間違いと嘲笑うのが世の常です。
UFOはその周囲を超強力な電磁波でバリヤしてると考えられ、高度計に狂いを生じさせるのは電磁誘導で当然です。
なぜそう感じるかというと、周囲にカゲロウが見え、飛行する時は不思議な白い尾を引いてるのを見たからです。
他、無線など電子機器も誤動作して当然です。
もちろん対レーダーへのステルス性もあります。
おそらく巨大な運転エネルギーの供給はワームホールを通じて他次元からしていると思います。
ただ行動中に落雷などあれば、ロズウェル事件のようにコントロール不可で、墜落する可能性があるでしょう。
嶋次郎さん、はじめましていらっしゃい。
あなたご自身にとって不思議と思われる体験をされたことは確かなのでしょう。
しかし電磁波バリヤ、ワームホールを通じてのエネルギー供給などは、あなたが「そう思う、そう考える」という以上の根拠はありません。
それがこの事件と一致するかどうかもまた別の話です。Aという体験とBという体験が似ていたとしても、それだけでAとBが同じ原因によるものという証明にはなりません。個別に見ていく必要があります。
安易に超常現象を否定するのもどうかと思いますが、同様に安易に肯定してしまうのも取るべき態度ではないでしょう。
超常現象体験がない人がある人を笑うと仰るなら、例えば天体について知らず、自分で調べようともしない人が、金星や木星をUFOと見間違って騒いで笑われていることもまた事実です。
管理者さま初めまして。
ご指摘のとおりです。
『そう思う、そう考える。』は私個人の感性から感じることであり、あくまでも想像です。
でもしかしその体験は、いままでの私の人生観を180度変えました。
その強いオレンジ色の輝き、音もなく飛行しホバリングし、突然消えてしまう。
そんな運動性能の航空機を見たことないです。
まさに超常現象であり、高い次元の誰かにその説明を求めたい気持ちですし、
いま名前を明かすと、精神病者と世間から白い目で見られるのは確実ですね。
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