恒星間彗星と思われるC/2019 Q4(2019年9月10日撮影) Credit: Canada-France-Hawaii Telescope |
まだ公式に確認はされていないが、もし本当にそうであるなら2017年10月に発見されたオウムアムア(近日点は同年9月9日)に続いて2例目の発見となる。
C/2019 Q4(ボリソフ彗星)と呼ばれるこの彗星は、今年8月30日にクリミア半島のMARGO天文台でアマチュア天文家Gennady Borisov氏が、自作の口径65cm望遠鏡によって発見した。
2019年9月18日の C/2019 Q4 の位置と軌道予想図 JPL Small-Body Database Browserより |
彗星の現在の速度は時速15万kmと非常に高速で、太陽を周回する天体の速度を大きく上回っているため、太陽系外に起源があると同時に、再び太陽系外に飛び去っていくことも示している。
要するに、太陽の引力を振り切るほどの非常に高速のため、そのまま通過して行くというわけだ。
この彗星は12月中旬が明るさのピークとなり、2020年4月頃までの数カ月間にわたって中型以上の望遠鏡で見ることができるという。
——発見はオウムアムアに続いてわずか2例目だが、これは恒星間天体が少ないということじゃなく、観測技術が進歩したことで見つかるようになったんだと思う。
軌道を見ると近日点でも火星の軌道よりちょっと外側なのだね。太陽に大きく接近しないのでどれだけ増光するかわからないが、観測できるものなら是非観測してみたい。楽しみだ。
また「C/2019 Q4は宇宙人のUFOに違いない!」という説が出るかな?(笑)
AstroArtsの天体写真ギャラリーには、さっそくアマチュアによって撮影されたものがアップロードされている。早い!
追記:正式に恒星間天体に認定される
日本の9月26日早朝のボリソフ彗星の位置。ほぼ真東にある。 ステラナビゲータ11によるシミュレーション |
国際天文学連合(IAU)は25日までに、彗星C/2019 Q4を太陽系外由来の天体(恒星間天体)と認定し、「2I/ボリソフ」と命名したと発表した。
「2I」は2番目のInterstellar(恒星間)天体の略で、1I/オウムアムアに続くもの。
IAUによれば、彗星の核のサイズの推定は困難だが、観測された明るさから直径数km前後あるように見えるという。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。