超常現象専門ニュースサイトのMYSTERY WIRE、調査ドキュメンタリーのEXTRAORDINARY BELIEFSが米海軍によって撮影されたというUFO写真3枚、映像1つを公開し、国防総省(ペンタゴン)の報道官がこれを認めたと報じた。
3枚の写真
2019年3月4日、F-18の後部座席に座っていた兵器システム担当者が、同じ空域で相次いで遭遇した3つの異なる物体をiPhoneで撮影したもの。
Sphere(球体)、Acorn(どんぐり)、Metallic Blimp(金属の小型飛行船)と呼ばれるその写真の物体は、2019年4月6日にラスベガスで開催された宇宙企業の経営者でUFOマニアでもあるロバート・ビゲローらによるプライベート・ブリーフィングの場で公開され、一部が2020年5月11日にUFO・超常現象研究家のツイッターに投稿された。
Sphere(MYSTERY WIREより) ピントが手前の部品に合っていることから、物体自体がピンボケだとわかる |
Acorn MYSTERY WIREより |
Acornのアップ(MYSTERY WIREより) バットマンが描かれた風船によく似たものがあると指摘されている |
Metallic Blimp MYSTERY WIREより |
映像
EXTRAORDINARY BELIEFSのJeremy Corbell氏のYouTube
2019年7月にミサイル駆逐艦USSラッセルの乗組員がサンディエゴ沖で撮影したという、複数のピラミッド型UFOが映った映像が公開された。
MYSTERY WIREおよびTHE BLACK VAULTが国防総省にこれらに対するコメントを求めたところ、4月9日に以下のように回答があった。
"私はこれらの写真とビデオが海軍の職員によって撮影されたことを確認できます。UAPタスクフォースはこれらの事件を継続的な調査の対象としています。以前にも述べたように、作戦の安全性を維持し、潜在的な敵に有用な情報を開示することを避けるため、国防総省は最初にUAPと指定された侵入を含め、我々の訓練場や指定空域への報告された侵入の観察や調査の詳細を公に話すことはありません。"国防総省のスーザン・ゴフ報道官は、これら物体が未確認のままなのか、識別可能な物体の訓練材料として使われているのか、あるいは未知のままなのかについては確認を拒否した。
映像について
明らかにピンボケによってレンズの三角形の絞りの形になってしまっているだけで、すでに海外の懐疑派の人々によって指摘されている。レンズは第一世代の暗視単眼鏡だという。
点滅が見られることからおそらくただの飛行機だろう。
動いているピラミッドUFOの左に見える動いていないピラミッドUFOの正体も、海外の懐疑サイトMetabunk.orgを運営するMick West氏によって、わし座のオカブという恒星らであることがわかっている。→Mick West氏ツイッター
実際に映像を星図上に重ねてみると、さそり座、木星からわし座までの天体がピタリと一致する。
要するにわし座の前を横切った飛行機を、暗視単眼鏡を通してカメラでピンボケ撮影をしたため三角形に写ったというだけだ。国防総省が認めたとおり「海軍が撮った」ことは間違いがないのだろうが、みんなが期待するような不思議な飛行物体(例えばTR-3Bなどという実在しない三角翼の秘密兵器)ではなさそうだ。
写真について
Sphereは何かのピンボケ、他の二つは風船の類と思われる。
強風の中動いていなかったというが、比較対象物が少ない高空において、何を基準に動いていないと判断できたんだろう。撮影者が動いていないように感じたのは勝手だが、それが実際にそうであったとは限らない。
ゴフ報道官は海軍が撮影したことは認めたが、その正体などについての回答を拒否しているが、さすがにこの程度のことがわかっていないとは思えないし、もしわかっていないのならUAPタスクフォースはかなり心配な組織ということになる。
そもそもこうした写真、映像、そして機密の報告書とやらが外部に漏れてしまうのもずさんな管理体制を想像させる。
——毎度のことながら、ちょっと調べればすぐにわかりそうなものを超常現象扱いして騒ぐ人達には頭が痛い。
軍では正体がわからない物体、現象を積極的に報告しろとお達しを出しているので、今後もこうしたものは着実に増え、同時にこの程度の情報漏れと「軍が認めた!」「いやいやそれ違うって」といったやりとりは続きそうだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。