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2016年1月11日月曜日

UFOと誤認しやすいもの

UFOの目撃事件は誤認との戦い

UFOと他の何かを誤認してしまうのは、それがどのように見えるのかを知らないためである。
普段見慣れているものでも、時と場合によっては全然違った見え方をすることもあるし、写真を撮ったら思いもよらない物が写っていたのでUFOと早合点してしまうこともあるだろう。
ここではUFOに間違えてしまいやすいものを例を挙げて紹介してみようと思う。

筆者自身偉そうに言えるほど立派な知識も鑑識眼もないので、自らの勉強も兼ねていることは言うまでもない。

UFOの正体は一つではない

UFOの正体を語る上で押さえておきたいことがある。それはUFOの正体は一つではないということだ。
例えばある目撃の正体が飛行機だとしても、別の目撃の正体は虫が飛んでいるものやレンズゴーストだったりする。UFOというのは「宇宙人の乗り物」という一般的な解釈で語る場合を除き、あくまでも正体がわからない飛行物体というだけである。UFOという不思議な物体があるわけでないのだ。
2024年に発表された米国防総省のUAP調査組織 AARO(全領域異常解決室)のレポートでも、以下のように注意をしている。
AAROは、すべての 可能性を「UAP」と呼称することは、その起源、正体、目的、種類、脅威など、誤った共通認識を与えるものであると理解している。少なくとも当初は、いずれも未確認であるという点だけが共通している。ドローン、気球、航空機、ロケット、ロケットの排気プルーム、人工衛星、赤外線(IR)収差、センサーのアーチファクト、鳥、星、惑星、不明瞭な光、曖昧なレーダーリターン、流星、視差などの光学的効果など、当初は未確認または誤認であることを超えて、共通点は何もない。

また本稿も気付く限りの例を挙げ、今後も追加する予定だが、これに当てはまらないからUFOだということはないので、気をつけてほしい。

UFOと呼ぶのはよく調べてから

よく言われることに「その人がわからなければ、わかるまでの間はUFOだ」というのがある。 しかしこれは「鉛筆を知らない人が鉛筆を見たら、その人にとっては鉛筆は不思議な物体」というくらいおかしな話だ。
SNSなどの軽口にまでとやかく言うことはないが、例えばマスコミ報道などで対象物をUFOと呼ぶのは、知識のある人ができるだけちゃんと調べた上での事にしたい。安易にUFO認定するのなら、なんでもかんでもUFOになってしまう。

誤認例

飛行機

(→ 夜間の飛行機の見え方についてはこちらに別ページを設けた)
昼間の旅客機
夜間に長時間撮影
常時点灯している灯りと、点滅している灯りがわかる。
UFO誤認の最たるものが飛行機やヘリコプターだろう。
高度や見える角度などによって飛行機に見えにくいことがある。視力が悪ければなおのことだ。
飛行音も、距離が遠くであれば遅れて届くため、予想外の方向から聞こえたり、強い風や騒音にかき消されて聞こえにくいこともある。
下の写真は夜間に上空を通過する旅客機を、三脚を使って数秒間撮影したものだ。点滅の光跡がよくわかる。

夜間はライトが点滅するのでわかりやすいが、低い角度で遠くからこちらに向かって飛んでくる場合など、前照灯の灯りばかり目立ち、翼の先に付けられた翼端灯の点滅が肉眼で確認しづらいこともある。

条件によっていろいろな見え方をするので、どう見えるのか、どう写るのかをあらかじめいろいろ試して知っておくといい。

夕陽を浴びた飛行機と飛行機雲

ショート・コントレイル
最近誤認が増えているのが、夕陽を浴びて輝く飛行機と飛行機雲だ。日本、海外を問わず、これをUFOだと誤認するケースを非常に多く見かける。
特に短い飛行機雲(ショート・コントレイル)を出して飛んでいる場合、遠くにあるため機体が見えずに飛行機雲ばかり目立ち、奇妙な飛行物体に見える。
ショート・コントレイル
正面に遠ざかるショート・コントレイル
これは真っ正面に遠ざかって行っている飛行機だ。
自分から見て横や斜めに移動しているなら飛んでいると認識できるが、真っ正面に遠ざかっているとまるで煙をあげながら墜落しているように見える。
  • 特徴
    • 飛行機雲は上空の空気が冷たい時に生じやすい
    • 西日などが強烈な時は注意
飛行機が遠くを飛んでいたりすると、機体が空に馴染んでしまって飛行機雲以外が見えなくなる場合もある。この写真はかなり遠くを飛ぶジェット機を望遠鏡で拡大して写したものだ。見事に機体が見えなくなっている。
近くを飛んでいた時はちゃんと機体が見えていたので、透明なUFOが飛んでいたわけではない。
余談
飛行機雲の話になるとケム・トレイルという、毒性のある化学物質が組織的に散布されているという話をする人が出てくる。しかしそんなものはないということを述べておきたい。
理由はいっぱいあるが、飛行機雲との関連では、例えば化学物質を胴体でなくわざわざジェットエンジンの部分から噴射することもないし、秘密にしなければいけないものを雲として残るような散布をするのもおかしいだろう。ゆめゆめ信じるなかれ。

高空の雲

西日を浴びて輝く高空の雲
写真は夕焼けの西の空を撮影したものだが、中央の雲だけが奇妙に輝いて見える。
これは他の雲よりも遠い西の空高くにあって、太陽の反射角度の違いで輝いて見えるためだ。
雲の遠近は見ただけではなかなかわからないので、付近の雲と一緒の位置にあると思い込んで、奇妙に見えるのだ。
円盤型の雲の場合、UFOに間違われる恐れがある。
高空の西の空(日の出前なら東の空)を飛ぶ飛行機でも、同様のことが起こりうる。

通常の雲が地上10kmまでの対流圏にできるのに対し、それよりずっと上の80km前後の中間圏にできる場合がある。
これが日没後や日の出前に光って見えるのが、夜光雲(やこううん)という現象だ。
誤認の原理としては一緒なので、あわせて覚えておきたい。
  • 特徴
    • 夕方日没後や早朝日の出前に見られやすい

飛行機の他に上空を飛ぶものの代表といえば鳥だ。
群れをなして飛ぶこともあるので、飛び方によっては見間違えることもあるだろう。
普段見慣れているだけに撮影時には気に留めず、写真を見てから変なものが写っているとしてUFOだと決めつけてしまう人もいるようだ。
鳥の群れ
鳥の群れ
この写真ではないが、筆者は以前、夜中にV字型の編隊を組んで飛んで行く鳥の群れを見たが、地上の灯りを受けて白っぽく輝き、羽ばたかずに飛ぶ様子はラボック事件の写真に似ていて興味深かった。(ラボック事件が鳥だったのかどうかは別として)

風に舞い上がったゴミ

コンビニのビニール袋
これは風の強い日に、うちの庭から舞い上がったコンビニのビニール袋だ。面白いので撮影しておいた。
不規則な風の動き、そして形を変えながら上空を漂っていれば奇妙な物体と思われるだろう。
  • 特徴
    • 風の強い日に起こりやすい

金星(下)と木星
特に金星は明るいので、夕方早いうちから(もしくは明け方近くに)強烈な光で輝き出す。
金星は最大マイナス4等星(1等星の約100倍の明るさ)にもなるのだ。木星もマイナス3等星くらいまで明るくなる。自分はまだ経験したことがないが、大気の状態によっては大きさもかなり拡大されて見えるのだという。
太陽系外の恒星はどんな高倍率な望遠鏡で見ても輝点にしか見えないが、木星などは比較的低倍率の双眼鏡や望遠鏡で見ても円形に見える。天体に詳しくない人が見たらもしかしたらUFOと間違うかも知れない。

いくら明るくても動かない星を見間違うわけがないと思うかも知れないが、動く雲に見え隠れしていたり、自分が車などで移動していたりすると星の方が動いているように錯覚してしまうものなのだ。

星のまたたきというのは風の影響だ。風が強く吹いていると大きくまたたくので、まるで怪しい物体が点滅しているように見えることがある。
地上と上空で風の強さが違うこともあるので、地上の風が弱くても上空の強い風のために大きくまたたくこともある。特に日本上空にはジェット気流が流れているため、またたきやすい。
なお金星、木星などの惑星は見かけの大きさが大きいので、あまりまたたいて見えることはない。

星の明るさは大気の状態(雲の有無や大気の透明度など)や周囲の街灯り(光害)によってもだいぶ見え方が変わる。普段気に留まらないような星がある日だけはっきりと見えて、怪しい物体に思えることもある。
  • 特徴
    • 金星や木星は他の星よりずっと明るい
    • 晴れていれば翌日もほぼ同じ時間に同じ場所に見える
    • 動かないが、日周運動はしているので意外と速く沈む(雲に隠れて見えなくなることも)

怪しい見え方をする月
この写真は奇妙に見えるが、半月くらいの月が濃い雲に部分的に隠れたため、こうした形に見えたのだ。
実際筆者も妙なものが空に浮かんでいるのに気付き、本当のUFOかと思って撮影したくらいだ。
その夜の月の位置を調べて正体が分かったが、このまま雲が月を覆い隠してそのままになってしまった場合、天体に詳しくない人なら「UFOはこつ然と姿を消してしまった!」と思ってしまうだろう。

金星などもそうだが、天体は後からでも位置を知ることができるので、調べれば簡単に正体がわかる。
薄雲を通して見える月明かり

サーチライト

パチンコ屋のサーチライト
店の宣伝などのためにサーチライトを上空に向けて照らしている場合がある。円形に動かしていることも多く、雲の切れ間で反射しないと、そこだけ光が見えなくなり、物体が一瞬消えたように錯覚する可能性もある。たいてい同じ動きを繰り返すので、しばらく見ているうちに気づくだろう。
たいてい地上からのびる光の筋も見えるが、条件によっては雲に写った光しか見えない場合もある。

  • 特徴
    • ぐるぐる回っていることが多い
    • 雲のあるところだけ見える
    • 地上から伸びる光が見えることも

流星、隕石

流星
流星は、宇宙を漂うチリや彗星が残していったチリの中を地球が通る時、大気との摩擦でチリが燃えて光る現象だ。(チリの大きさはほとんど数ミリ程度だ)
彗星の軌道によってだいたいいつ頃多く見られるかがわかる。
ふたご座流星群、しぶんぎ座流星群などと呼ばれているのがそれだ。あくまでもふたご座やしぶんぎ座の方角を中心に流星が流れるように見えるのでそう呼ばれている。
流星群の極大日の前後には多く見られるというだけで、流星自体は天気が良ければ毎日でも見られるものだ。
たいていは見えても暗いし、視界の中を一瞬で流れて消えてしまうだけだが、中にはかなり明るく(こういうものは特に火球と呼ばれる)、流れた痕に流星痕という光る煙のようなものが数分間見えている場合もある。

隕石も広義では流星の一種だが、これは主に小惑星のかけらのようなものが降ってきて、燃え尽きずに地上にまで到達するものである。これも火球としてかなり明るく光る。
フラットウッズ事件をはじめ、明るい流星をUFOと勘違いしたのではないかと言われる事件も多い。
アメリカ空軍のプロジェクト・ブルー・ブックに寄せられた報告でも「おそらく流星」と判定された事例が非常に多い。
  • 特徴
    • 一瞬で空を直線的に流れる
    • 非常に明るい火球と呼ばれるものもある
    • 流星群の極大日以外でも晴れていれば見られる
    • 流星痕が長い間残る場合がある

気球、飛行船

ソコロ事件のUFOが実はこれだったんじゃないかという説があるのが気球だ。
一般的な熱気球は丸い気球の下に人が乗るカゴを取り付けたものだが、浮かびさえすれば形はどのようなものでもいいので、様々な形のものが存在する。
その他にも気象観測用気球や軍事用の気球も様々あるので、遠くからだとなかなか見分けがつかないかもしれない。
飛行船も円盤状に見えたり葉巻型に見えたりするので、間違いやすいと思う。昔は幽霊飛行船なんていうものもあった。

風船

風船
この写真は空に上って行く風船を撮影したものだ。
特に上の方はちょっと見UFOに見えてしまうが、建て売り住宅の入居キャンペーンに飾られていた風船が舞い上がったものなので、間違いなく風船だ。
下の方に、ヒモの先についた取っ手と思われる物もかすかに写っている。
写真だとこのように怪しい物体に見えてしまうが、実際に目で見ると、遠くからでも風船だということがわかるふわふわした動きだった。
しかし風船に気付かずに撮影し、後から写真を見て気付いたとしたら、自分でもちょっと迷ってしまうかも知れない。
作ろうと思えばどんな形の風船でも作れるので、単純に形だけを見て判断するのは難しいかも知れない。

ひと頃海外で話題だったフライングヒューマノイドやフライングホース、フライングワームなども、風船の疑いが強いだろう。誰がどこから何のために飛ばしたかまではわからないが。
いわゆるUFO型の風船を飛ばされたら、「間違えるな」と言う方が無理があるかも知れないが、できるだけ冷静に判断したいものだ。

結婚式などのイベントで大量の風船を放す「バルーン・リリース」が行われ、それがUFOの大群に見間違われるケースも増えているようだ。
よほど奇妙な動き方をしているならともかく、空に何かがふわふわ飛んでいるくらいなら、まずは常識的にそういったものを疑った方がいい。

たこ

最近増えている報告が凧(たこ)だ。
東京都北区赤羽付近の荒川の河川敷では、夜に電飾を付けた凧を飛ばしている男性がいてちょっとしたUFO騒ぎが起こり、テレビでも紹介された。
他にも普通の凧のイメージと違うリング状の凧の目撃例もある。
風船と同じく、かなり自在な形をしているので注意が必要だ。
赤羽の電飾凧については、漫画家の清野とおるが、ブログや「東京都北区赤羽」の中で紹介している。

レンズゴースト/レンズフレア

レンズゴースト
太陽などの強い光源がある場合に起きやすいのがこの現象だ。カメラのレンズ内の屈折や反射のために起きる。
通常、強い光源がカメラの視界に入っている時に起こりやすいが、上の写真は全体を見ても太陽自体は写っていない。それでも起こる時は起こるのだ。
六角形のゴーストが出ているが、この形はカメラの絞りの形で決まる。
下の写真のような漏斗型のゴーストもよく見られる。
点対称の位置に生じることが多い
強い光源が画角の中に入っている場合、画面の中心を基準にした点対称の位置に生じることが多い。
この他にも写っている光源の形そのままに上下反転して写ったり、いろいろなゴーストがあるので、自分のカメラの特性などを知っておきたいところだ。
最近はスマホで撮影する人が多いが、ゴーストを生じやすいらしく、報告が増えている。
有名なところではワシントンD.C.事件の写真だと言われた、国会議事堂の写真に写った上空の光がある。

デジカメのCCDの飽和


CCDの飽和
これはデジタルカメラで撮影した場合にのみ起こることだが、CCDに太陽の強い光が当たって異常が起きると、その部分の画像が黒く抜けてしまい、まるでUFOのように写る現象だ。
強烈な光を受けたCCDが異常値をカメラ内のコンピュータに送り、真っ黒になってしまうわけだ。
太陽を撮影したからといって必ず起きる現象ではないが、今後増えそうな誤認である。

この写真はデジタル一眼レフで太陽をバックに木の枝を写したものだが、見てのとおり太陽の光が強烈すぎて、前景である枝がほとんど見えなくなっているのがわかるだろう。
太陽光を背にしてUFOの輪郭がはっきり写るということは、まずありえないのだ。

ピンボケに気をつけろ

上空を飛ぶ物体にオートフォーカスのカメラを向けると、オートフォーカスがちゃんと機能せず、ピンぼけになってしまうことが多い。
この状態で遠くにある光の点を写真に撮ると、絞りの形のピンボケ画像になってしまうのだ。
一眼レフカメラなどでは絞りの羽の数が多いので円形にボケるのだが、ビデオカメラや携帯電話などは羽の数が少ないようで、菱形にボケることがある。
この菱形の光がまるでUFOに見えるということから、誤認が非常に多い。
金沢市で撮影された光体
日本で有名なケースといえば、1989年に石川県金沢市で撮影されたビデオ映像がある。
遠くに飛ぶ飛行機が光を反射して輝いていると思われる物体をビデオ撮影したところ、フォーカスが合わず、菱形の光に写ってしまった。
それが本物のUFOだとしてマスコミに取り上げられてしまったのだ。
同じような写真は海外でもいっぱい撮られているようで、いくつかニュースでも紹介したことがある。
遠くを飛んでいる物体を写すときはマニュアルフォーカスで無限大に合わせよう。

編隊飛行

ヘリの編隊飛行
これは上空を飛んでいる自衛隊のヘリコプターの編隊飛行を写したもの。
昼間だから見ればわかるし、家の真上だったので音もなかなかすごく、間違えることはないだろう。
しかし夜間に遠くを飛んでいたら音も小さくなって気づかず、ライトだけが見え、巨大な三角形UFOなどと思い込んでしまうかもしれない。

人工衛星

国際宇宙ステーション(ISS)
人工衛星は各国さまざまなものが上空数百km以上の高度を飛んでいる。条件にもよるが、太陽光を反射して明るく輝いているものは、地上から肉眼で観察できる。
比較的低い高度を飛ぶISSなどの場合、地上から観察できるのは、太陽の光を反射できる日没後および日の出前のおよそ90分間程度が多い。
大気圏外を飛んでいるため、音は聞こえない。飛び方は一直線だ。
人工衛星の回転によって点滅したり、時々強く光って見えることもある。点滅しないものを飛行機ではなさそうだということでUFO扱いする人も多いようだ。
地球の影に出入りすることで、急に消えたり見えたりすることもある。
めったにないが、複数の人工衛星の軌道が近づいて編隊を組んでいるように見えたり、地上に落下してきて空気の摩擦で強い光を発して燃えることもある。

写真のISSは大きいので、最も明るい時は金星並みの明るさで見える。日本から見える機会は多く、#きぼうを見ようで調べることができる。

また近年は中国の天宮(テングウ、もしくはテンキュウ)という宇宙ステーション(単に中国宇宙ステーション、CSSと呼ばれることが多い)も明るく輝いて上空を通過する。

スターリンク衛星

筆写撮影
最近非常に報告が増えているのが、イーロン・マスクがオーナーであるアメリカのロケット企業スペースX社のスターリンク(Starlink)衛星だ。
スターリンクは軌道上に何千何万という人工衛星を周回させてインターネット通信を行うサービスで、一台のロケットで60基近い小型衛星を打ち上げている。それぞれが予定された軌道に分かれるまでは一列に連なって進むため、銀河鉄道のように見える。
軌道投入後も、天体写真を撮っていると無数の光の筋が写って観測の邪魔になったり、故障して大気圏に再突入して燃えるケースも出てきている。

人工衛星の観測情報

  • HEAVENS ABOVE
    • ISS、CSS、スターリンク衛星、ハッブル宇宙望遠鏡などの通過情報、太陽や惑星などの情報が見られ、とても便利
  • #きぼうを見よう
    • JAXAが支援するISSの通過情報サービス

ガラスの反射

窓ガラスの反射
ガラス越しに外の景色を写した際に、室内の照明がガラスに反射したものが写り込んでしまい、それをUFOだと思ってしまうことが非常に多く見られる。
芸能人がブログなどで「UFOを写した!」として発表するものにもこのケースが目立つ。
撮影時には気づかなくても、後から写真を見ると写っていたという場合が多い。

避雷針

夕日に光る避雷針
これは手前の建物の先にある学校の避雷針なのだが、西日に照らされて先端だけが光り、まるで奇妙な物体が浮かんでいるように見えたので撮影した。
撮影が遅れてしまったが、最初見た時はもっと強烈に輝いていた。
双眼鏡で見たり、ズームで写真に撮れば正体がすぐにわかってなんてことないのだが、夕日を反射する角度の関係で強烈な輝きは数分間だけだったこともあり、遠目に見るとなかなか怪しい光景だった。
夜間でも鉄塔に取り付けられた衝突防止灯などが怪しく見えることがあるかも知れない。

玉碍子

電線に付けられた玉碍子
玉碍子
空にあるのは鳥や飛行機ばかりではない。
電線のケーブルには玉碍子(がいし)という絶縁体が取り付けられているが、これが夜間に地上の灯りや自動車のライトなどを浴びて光り、奇妙な物体に見えることがあるのだ。
古くはプロジェクト・ブルー・ブックにも、スタジアムの碍子を誤認した報告が寄せられている。

災害時にはUFO目撃が増える?

先だっての東日本大震災やそれにともなう原発の爆発事故、台風や大雨その他による大規模な災害、事故の際に、UFOを目撃したという報告がSNSで散見された。
これは災害を監視に来た宇宙人がいるのではなく、救助や捜索、またマスコミの取材のためのヘリコプターなどがさかんに飛び回るせいだ。
花火やお祭りなどのイベント時に上空を飛ぶことも多い。
また花火などの空を見上げるようなイベントでは、普段空なんか注意して見ない人達が空を見上げることになるため、飛行機や星を誤認するケースも増える。
近年はドローンやマルチコプターなどと呼ばれる小型の無人ヘリで、その様子を観察するケースも増えている。
そうしたものが積み重なって、災害時などにはUFOが来るという幻想が生まれてしまうのだろう。

アドバルーン

パチンコ屋などのアドバルーンも空に浮かぶ奇妙な光体に思われるだろう。
パチンコ屋さんのアドバルーン
正体

スモークリング

吹き出した煙が空気の対流によって輪を描く。ただの煙なのだが、大気の状態によっては結構長く残るため、以前からUFO扱いされることが多い。 
ディズニーランドのプロメテウス火山などでもよく見られる。
昔お父さんとかがタバコの煙を吐いて作ったり、でんじろう先生の空気砲も同じ原理だ。

参考資料

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