Montgomery, Alabama, USA
概要
目撃当日に描かれた、機長と副操縦士によるUFOのスケッチ |
詳細
衝突寸前で回避
午前2時45分。ジョージア州アトランタへ向かっていたイースタン航空ダグラスDC-3型機は、アラバマ州モントゴメリーの30km南西、高度1,500mにおいて、機の上空右方向から近づくジェット機らしい機影を発見した。最初陸軍の新型ジェット機のテストだと思っていたが、こちらの右上方を通過する進路をとり、すごい速度で飛んでくる。機が左に回避すると、UFOもまるでこちらに気付いたかのように向きを変え、スレスレのところを通り過ぎると、鋭い角度で上昇し、雲の中に消えていった。その間わずか10秒足らずの出来事だった。
物体は翼のない葉巻型でB-29の3倍程度に見えた。胴体に四角く大きい窓が二列に並んでいるように見え、ある種の燃焼によると思われる白い光が出ていた。底部には青い光が見え、尾部からは炎が約15mも吹き出していた。
物体の通過時に音や気流の乱れによる機体の揺れなどは感じなかった。
深夜なので乗客のほとんどは眠っていたが、起きていた乗客のクレランス・L・マッケルヴィーは「光は非常に強烈だったが、あまりに動転していたので、はっきりとした輪郭も形態も見てとる事はできなかった」と証言している。
空軍の調査では、当時アラバマ付近にはイースタン機の他の飛行機は飛んでいなかった事がわかった。地上で隕石を観測していた人々からも、異常に明るい隕石がアラバマを中心とする米国東南部地方で見られたという報告があった。
空軍の航空宇宙技術情報センター(ATIC)ではこれらを総合し、イースタン機がニアミスをした物体はUFOであるという見解を強めた。
プロジェクト・サインも近年多発している一連の事件で目撃された物は、未知の物体=UFOであるという報告書を作成したが、空軍参謀総長ホイト・S・ヴァンデンバーグ大将は、報告書の結論は提示されている証拠では証明できないとしてこれを却下した。
翌年、ATICのコンサルタントを務めていた天文学者J・アレン・ハイネック博士も、この物体は「珍しい流星」であると断定した。(ハイネック博士は後にUFO肯定派となるが、この頃は否定派であった)
事件当時、隕石が集中して観測される隕石シャワーの活発な時期で、米国各地で多くの天文マニアが隕石を観測していた。事件の約1時間前、また数分前にも空軍によって異常に明るい隕石が観測されている。
現場付近地図
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考察
目撃したのが数秒であることを考えると、それこそ隕石か流星の見間違えの可能性もありそうだが、二人して窓があったように見間違えることはあるんだろうか。他の可能性として、ミサイルもしくは砲弾型の乗り物の秘密実験とか。急角度で進路を変えたのは互いの機が方向を変えたために小さい進路変更が大きく感じられたとか?
参考資料
- 学研・世界UFO大百科復刻版(ムー特別編集)
- 並木書房・政府ファイルUFO全事件(ピーター・ブルックスミス(大倉順二訳)
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