2022年6月28日火曜日

2022/6/25付 福島のUFO研究所、活動報告をおこなう

 情報ソース:国際未確認飛行物体研究所「これがUFOだ!」、読売新聞オンライン

記者会見の動画は他のサイトでの埋め込み再生ができないようになっていたので➡︎こちらからどうぞ。
UFO研究所YouTubeより
福島県飯野町が町おこしの一環として、UFOふれあい交流館をベースに昨年創設した国際未確認飛行物体研究所(通称UFO研究所。月刊ムー編集長の三上丈晴氏が所長)の一年間の活動報告の記者会見が大手新聞などを呼んで行われた。

※UFOふれあい交流館:日本初のUFO研究団体である、荒井欣一氏の日本空飛ぶ円盤研究会の意思を受け継いだ施設だという

一年間で452件の目撃情報が寄せられ、写真か動画のあった149件の調査を行った結果、「極めてUFOの可能性が高い」とされるものが4件あったとし、三上所長が紹介した。(ただし調査精度は100%ではなく、また宇宙人の乗り物かはわからないとしている)
判定はUFO研の制定した「未確認飛行物体(UFO)評価判定基準」に基づき、CLEAR Level(情報の鮮明度、解像度)とMYSTERY Level(地球上の科学や自然現象で説明困難なレベル)を測定し、画像解析ソフトによって合成写真など人工的に作られたかどうかの確認も行なったという。

実際の写真、映像は情報ソースのUFO研のページで見ていただきたいが(画像、動画を保存すれば大きく見られる)、いずれもUFOとされる物体が比較的小さく映り込んでいるものだ。筆者の目から見て、真に不思議な物体とは言い難かった。

2022年6月10日金曜日

2022/6/10 NASAがUAPの調査機関を設立

 情報ソース:NASAロイター

NASA(米航空宇宙局)が、UAP(未確認航空現象)についての調査機関を設立することを発表した。秋の早い時期に研究チームを立ち上げ、約9ヶ月間調査する予定だ。
チームはプリンストン大学の天体物理学部長であった宇宙物理学者のデビッド・スペルゲル氏が率い、NASAの科学ミッション本部で研究担当の副長官補佐であるダニエル・エヴァンス氏が参加する。

国防総省のUAPタスクフォース(UAPTF)やその後続の航空物体識別管理同期化グループ(AOIMSG)には属さないものの、UAPの性質と起源を明らかにするために科学的手段をどう適用するかについて政府全体で広く調整し、科学、航空、データ分析コミュニティの専門家の助言を得て新しいデータを収集し、UAPの観測を改善する最善の方法に焦点を当てる予定だ。
予算は数万ドル〜10万ドル(約1300万円)以下になる予定。

NASAは「どれが自然現象なのかを確立することは現象の特定と緩和の重要な一歩となり、航空機の安全を確保するというNASAの目的の一つと合致するものだ」とし、また「UAPが地球外起源だという証拠はない」とも付け加えた。

スペルゲル氏「これまでのUAPの観測数が少ないため、最初の作業はできうる限りしっかりした情報を収集することだ」
エヴァンス氏「NASAの原則に基づいてこの報告書は一般公開される予定だ」

——先日のUAPに関する公聴会でモールトリー国防次官が言及していた、気象庁やNASAと連携するという方針によるものだろう。
今まで公開されてきたUAPの映像や写真を見る限りでは、NASAなどが出るまでもなく、カメラがピンボケした場合にどう見えるか、おもちゃの気球に似たものがないのか調べ、パイロットや分析者の教育を図るが良いように思うのだが、そうしたもののきっかけになるのなら悪いことでもあるまい。
軍が空飛ぶゴミを未知の物体として恐れる程度なら笑い話で済むが、戦場においての民間人誤爆などの話を聞くと、きちんと物を識別するスキルがないととんでもないことになる。そうした能力の向上にもつながればいいのだが。
NASAにしても安い予算で政府に協力して貸しを作ることは、本業である天文の研究開発についての予算獲得の上でプラスになるとの判断もあったと思う。
まさかと思うが、「NASAも天体以外のことについてはてんで素人で、ピンボケやレンズゴーストすら指摘できない」なんてことにならないことを祈りたい。

2022/5/19付 米UAP公聴会についての日本政府の反応

 情報ソース:ニコニコ生放送
33:20から

アメリカでUAPに関する公聴会が開催されたことにつき、松野博一官房長官が19日午後の会見で、記者からの質問に答えた。

記者「未確認飛行物体の存在を米国政府が明確に認めたことについて、安全保障上の問題を含め、同盟国としてどう見ているのか」
松野長官「未確認航空現象についての説明がなされたことについては承知している。我が国としても引き続き関心を持って注目していく考え」

記者「日本における未確認飛行物体への対応は、一昨年当時の河野太郎防衛大臣が識別できない物体を確認し、日本の防衛に影響を及ぼす恐れがある場合は報告に万全を期すよう求めたが、この間報告はあったのか?」
松野長官「自衛隊の活動で得られた個々の情報については回答を差し控えるが、大臣指示の発出以降、公表すべき特異な事案はない」

記者「責任をもって分析する態勢、部署は存在するのか?」
松野長官「政府として現時点で専門組織の設立は考えていないが、防衛省において従来から我が国の防衛警備に影響を及ぼす恐れのある情報を得た場合は適切に対応している。一昨年の防衛大臣指示を踏まえ、空中における識別不能の物体についてもしっかりと対応していく考え」

2022年6月5日日曜日

2022/5/25付 米政府公聴会についての日本のテレビの報道

5月17日の公聴会前後、 NHKを含む各局で少しずつ取り上げたようなのだが、筆者が確認できたものだけ紹介しておく。

2022/5/19 TBS「ひるおび」

「UFOは実在する」50年ぶりに米議会で検討 国防高官出席・映像公開 真剣に取り組む背景は?
ゲスト:早稲田大学教授 中林美恵子氏(元米議会上院補佐官(共和党))

「GIMBAL」「GO FAST」そして新たな「Flyby」「ピラミッドUFO」映像を紹介しつつ、UFOというのは元々軍事用語であること、ピラミッドUFOはドローンであることがわかったと説明。

中林氏から、最近カメラの性能が上がるなどして報告が増えてきたため、議会の方からきちんと調べるべきではないかとのこと。国民からの軍の隠蔽疑惑、国防の問題として調べることとなったと解説。
また昨年6月の暫定的な報告書については中林氏が「ペラペラで中身がスカスカ」「説明不能というのも、調査不足だと指摘されている」と。

公聴会は真面目に行われており、背景にロシア、中国の秘密兵器ではないかという安全保障上の懸念もあり、基本的には宇宙から何か来ているということを前提とせずに証言していると。

——公聴会でUAPと呼ばれたものを番組では語源の解説付きではあったが終始UFOと呼んでいた。全体的には落ち着いた内容であった。
ゴミとも風船とも知れないFlyby映像を大真面目に検証する愚かしさや、ピラミッドUFO映像がシロウトでもわかる程度のピンボケ映像であることの指摘まではされなかったのは仕方ないか。

2022/5/25 BS日テレ「深層NEWS」

50年ぶりに米で「UFO公聴会」潜在的な安全保障上の脅威

昨年の報告書の発表後同様、元海上自衛官の小原凡司氏(笹川平和財団上席研究員。外交・安全保障が専門)とムーの三上丈晴編集長(国際未確認飛行物体研究所所長)を呼んでの1時間。
(国際未確認飛行物体研究所:福島県福島市飯野町の観光施設「UFOふれあい館」に設立された町興しの組織。通称UFO研究所)

小原氏は慎重な物言いで、三上編集長もエイリアン・クラフトであるような断定はしていない。しかし三上編集長はFlyby映像をUAPが急加速していることにしているし、自然現象のプラズマやプラズマ兵器の可能性を匂わせるなど、やはりムー的。

小原氏が過去、ヘリコプター搭乗時に目撃したUAPについて、自分は目視しているが同乗者およびレーダーで確認できなかったので、客観的に考えれば自分の錯覚だろうと言う。

UFO事例の端緒としてケネス・アーノルド事件、ロズウェル事件を紹介するが、それぞれがどのような検証がなされているかについては触れられなかった。
さらには日本のうつろ舟まで紹介されたが、あれは形が似ているというだけで飛びも光りもしておらず、実際の出来事かどうかも怪しいものなのだが。

「もしUFOに遭遇してしまったら?」の問いに三上編集長は「放射線を発しているプラズマかもしれないので決して近づいてはいけない」と。これって近づけるような場所に着陸している前提だよね。そんなものがあったら近づかないまでもかなりじっくり観察できて嬉しいんだけど、実際は米軍のも含めてほとんど遠くに見える光の点でしかなのだから、これもムー的な発想の飛躍と言える。

——この番組も「正体がわからない不思議なもの」という前提で作られており、情報精度の低さや米軍の検証能力の低さについては触れられていない。
筆者などは米軍の検証能力の低くて風船や鳥、ゴミなどのなんでもないものを脅威として誤認しているのではないかと推測するのだが。