1952年7月16日/アメリカ/マサチューセッツ州セーラム
Salem, Massachusetts, USA
マサチューセッツ州セーラムのアメリカ沿岸警備隊(USCG)ステーションのカメラマンによって4つの物体の写真が撮影された。
カメラマンは揺れているように見えたいくつかの光体を目撃した。5〜6秒間光体を観察した後、テーブルの上のカメラをつかみ、焦点を無限遠に調整し、窓越しに撮影した。
カメラは4/5ブッシュ・プレスマン・カメラ(4/5スーパーXXカットフィルムを装填した焦点距離135mm、絞りF4.7、ラパックスシャッター付きラプターレンズ)。
次のフィルム装填のためにスライドを引いていると、光が薄暗くなっていることに気付き、その時見た物が何かの反射ではないかと考えた。
別な目撃者を呼びに部屋を出て戻ってきた時には、光体が再び明るく輝いていたが、彼らが窓に向かった時、明かりは消えてしまった。
そこで彼はもう一度、ある種の屈折か地面の反射の可能性を考えた。
写真は空軍のUFO研究組織プロジェクト・ブルーブックにも報告された。
ATICの分析
写真は分析のためにATIC(航空技術情報センター)に提出され、1952年8月1日に完了した。
分析は沿岸警備隊に返却されたオリジナルのネガフィルムからされ、その結果、写真がインチキであることを示した。
同様の条件下で広範囲の写真を撮影した。光が下に写るよく磨かれた車には反射していないことは光が外になかったことを示し、当時の分析者によって写真は二重露光によるインチキだと仮定されました。
この写真のその後の調査は1963年10月に行われ、以下の分析はよりありそうな原因として示される。
以下の点が分析に関連すると考えられる。
カメラは無限遠に焦点を当てていて、窓越しに写真を撮った。
目撃者が窓に近づくと暗くなり、元の位置に戻った時と2度目の観察時に部屋に戻ったときに、物体は再び明るくなった。
物体の写真はぼやけてピンボケに見えるが、外の車や建物の輪郭ははっきりしている。建物の中の窓枠はピントが合っていない。
4つ全ての物体はぼやけているにもかかわらず、同じ輪郭と一般的な配置をしている。
ブルーブックの結論
写真は、撮影された窓の内部の光源(おそらく天井のライト)からの光の反射と考えられる。
カメラが無限遠に設定されていると、窓は光よりもさらにピントが合わない。
ライトから窓までの距離とカメラのレンズまでの距離は、レンズ設定が無限遠の場合のピント位置よりも短いため、ライトの焦点は合っていない。建物の外の物体にピントが合っている。
カメラマンが窓に近づくと、反射の見かけの明るさは低下する。
最初の写真分析は、光の大きさと、光源が外部に存在しなかったという事実の実証を示している。
インチキをしようとする試みの兆候はない。
受け取った写真は、室内の光源の反射として確認されている窓越しに撮った他の多くの写真と似ている。カメラの焦点距離が短いと、室内の光源の輪郭がシャープになる。
この写真の評価を内部光源の反射として立証するのに十分な証拠があると考えられている。
考察
有名な写真だが、思ったとおり室内灯の窓への反射だった。
撮影時点ですでに光の屈折か反射だと疑っていた上、複数の目撃者がいるのに気づかないもんだろうか? 新聞にも取り上げられており、まったくお騒がせという感じだ。
わざと写されたニセUFOではなかったようだが、疑いも持たれているのにブルーブックにまで報告された経緯はよくわからなかった。上司に報告したら「念のためにブルーブックに送っとけ」とでもなったんだろうか?
この手の写真は最近の事例でもよく目にする。窓ガラスと室内灯がある限りなくならないだろう。
参考資料
- プロジェクト・ブルーブック
- 未確認飛行物体UFOの謎/並木伸一郎/学研ムーブックス
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