2019年8月24日土曜日

2019/8/20付 福島第一原発上空の怪光群

情報ソース:週プレNEWSTOCANA

深刻な原発事故を起こした福島第一原発(福島県双葉郡大熊町)を事故以来TBS/JNNのライブカメラがずっとネット中継をしているのだが、その映像に怪しい光が目撃されている。
発見したのはジャーナリストで福島第一原発ウォッチャーだという大沼安史氏。
6月26日深夜に発見したそれは画面左側に光体が複数現れ、ゆっくりと右に移動したという。

大沼氏が画面録画したと思われる映像
大元の記事の週プレNEWSでは、東京電力広報室、海上保安庁福島海上保安部に確認したが、6月26日の光体はともに認識していないという回答。国土交通省の東京航空局仙台空港事務所でも該当の民間機はなかったという。

週プレNEWSの記事では船の可能性を疑っている。
  • 望遠レンズで被写体の距離感が少なくなり、海上の船が空を飛んでいるように見えるかもしれない
  • 漁船の灯りは強く、例えばサンマ漁船では10kWの強力な灯りをつける

しかし各漁協への取材では、以下のように漁船の可能性を否定するような証言を得ている。
  • いわき市漁業協同組合
    • この時間帯の操業は確認できないし、漁船でもこれだけ多くの光が並ぶことはない
  • 相馬双葉漁業協同組合
    • 第一原発の20km圏内では漁はしないので漁船の可能性は薄い

ライブカメラの位置

TBSのライブカメラの設置場所は非公開のようで、福島第一原発の山側に設置した放送用高感度HDカメラとしかわからない。放射線の影響を避けるためにかなり離れた高台からの望遠撮影と思われる。
【2021年3月追記】
原発から南西に17km離れた山頂にある、富岡中継局というテレビとFMラジオの中継局に設置されている。

筆者も確認!

筆者も本記事を書くためにライブ映像を見てみたところ、まさに同様の光体を確認した。8月23日午後11時9分頃のことだ。
左から右へかなりゆっくり飛行し、画面外に見えなくなった。
筆者が確認し、キャプチャーした光
2019年8月23日23時9分30秒
直後にもまた別の光体を確認。こちらは午後11時26分頃。
やはりかなりゆっくり飛んで見えなくなるのは一緒。
直後にも再び
2019年8月23日23時26分12秒
Flightradar24およびPlane finder(ともにWeb版)で確認した範囲では、付近に航空機がまったく飛んでいないわけではなかったが、方角や速度から可能性のありそうな航空機は確認できなかった。
今のところ正確な意味でのUFOの状態だが、安易に超常的飛行物体と決めず、正体を探っていきたい。
ぜひ読者の皆さんも確認してみて欲しい。

実際のライブカメラ

時々メンテナンスで配信が止まったり、URLが変更になって見られなくなるので、YouTubeで「JNN福島第一原発情報カメラ」であらたに検索して欲しい。

【追記】正体はこれか!

画面上部は空ではなく海だった。白波が立っている。
TBS/JNNライブカメラのキャプチャーより
この正体はやはり船の灯りではないかと、UFO教授こと藤木文彦氏(元東京大学UFO研究会会長)にアドバイスいただいた。
このライブカメラは山の上から福島第一原発を見下ろすように撮影しており、画面上原発の上空に見える部分は実は海になっているようだ。それを昼間の映像で確認したいのだが、メンテナンスに入ったのか23日土曜の晩0時頃以降配信が止まったままだ。
以前純粋に原発の様子を見る目的で見ていた頃もずいぶん長いこと配信を止めていたことがあったので、今回も同様だろう。理由はわからないが、しばらくするとまたアドレスを変えて配信するようになると思うので気長に待つしかない。
【追記】9月17日にやっと再開された。たぶんまた時々停止する。

船であるなら、筆者が見た午後11時26分の画像で光体が下に尾を引いているのも、海面に映った反射なのだろう。

やはり正体は船が濃厚か?

大沼氏と筆者が確認したものが必ずしも同じとも限らないが、画面上方に海面が見えているのならやはり船の可能性は高いだろう。もし原発からかなり離れた灯りが望遠レンズの効果と夜間による錯覚で距離感を失い、奥行き方向に圧縮されて見えているのだとすれば、漁協の証言があっても説明がつく。
むろん、ライブカメラのレンズやカバーに反射した付近の光という線もありえる。
Flightradar24の船版なんてのがあると確認しやすいのだが、ないかしら?
【追記】談話室でハトシバタさんからMarineTrafficというサイトがあることを教えていただいた。過去データのプレイバック機能は有料らしいが、リアルタイムでは使えそうだ。情報どうもありがとうございます。

ufoofinterestさんの検証

海外の懐疑派ツイッタラーufoofinterest.orgさんがこの件を取り上げていた。いまだ当のライブカメラ配信が復活しないため、過去の昼間のライブカメラ画像を探し出してきていた。さすが。
「船の灯りであっていると思う」と結論している。
昼の画像を見ると、問題となった映像はかなりズームアップされたもので、画面の上まで全部海だということがわかる。やはり飛行物体ではなく船の灯りの可能性が高いだろう。
ただ逆に、あれだけ画面縦方向広くが海だということは、ズームアップした画面では原発に近い海ということになるため、漁協の証言が問題となってくる。

ということで、「限りなく船の灯りであるが、どういった船なのかはまだはっきりしない」というのがUFO事件簿としての現時点の結論だ。

ライブ配信再開される

2019年9月20日12時59分36秒の様子
実際の配信画面が白っぽかったので、見やすいように若干コントラストを上げてある。
ひと月ほど後にようやくライブ配信が再開されたので、昼間の映像で確認したところ、画面の大半が海だということがわかった。少なくとも大沼氏がキャプチャーした動画(このページ先頭)は画面上まで全部海だ。

同時刻のMarineTrafficの状況
それらしき船影が表示されているが、はっきりわからなかった
ライブ画面で船が一艘ゆっくりと右に移動していたので、MarineTrafficで確認したところそれらしい船影が映っていた。
しかしズームアップすると他の船も表示されたり、Flightradar24などと違い手動で更新しないとならず動きがはっきりわからないため(船の動きは飛行機よりずっと遅いし)、ライブ画面上の船がこれなのかどうかは断定できなかった。
ただ、もし映っているのがそうであるなら、原発から10km近く離れた船があのように映っていたことになる。夜間に強い灯りをつけていれば十分に目立つだろう。
というわけで、夜間に見えたゆっくりと移動する光体群は、ほぼ船で間違いないだろう。漁協の証言も、かなり遠くの船が見えていたことで説明がつくと思う。

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