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2026年5月17日日曜日

2026/5/17 肯定派ローブ教授、月面の光は宇宙線だと指摘

ローブ教授のYouTubeより

ハーバード大学のアヴィ・ローブ教授が、先日戦争省(旧国防総省)が公開したアポロ計画の月面での写真に映った光がUFOではないかと一部で騒がれている件について、宇宙線(宇宙を飛び交う放射線)がフィルムを感光させたものだと至極真っ当な指摘をした。

これはローブ教授のブログの記事で、以下のように述べている。
  • アルテミスⅡ号の宇宙飛行士が月を周回して何千枚も写真を撮ったのに奇妙な光は映っていないのだから、月の周囲にUFOは存在しないと結論づけるのが最も妥当
  • アポロ計画の宇宙飛行士が月面で撮影した写真に映る奇妙な光は、カメラの撮影領域以外(フィルムを巻き上げるリールの部分)にも現れているため、宇宙線が起源であることを示唆している
  • 月は大気や磁気圏がないので地球表面の200倍の宇宙線にさらされる
  • 機密解除されたUFOファイルに書かれた、アポロ11号のオルドリン宇宙飛行士が数分間隔でキャビン内で小さな閃光を目撃したというのも宇宙線の可能性が高く、宇宙線が眼球を通過することで網膜内が刺激され微弱な光を見ることがある
ブログ記事の元となったと思われる解説動画

ローブ教授は天文学者でありながら少々安易に恒星間天体オウムアムアを異星人由来の可能性があると考えたり、UFOや宇宙人が米政府によって隠されていると主張する人達と活動を共にしているが、さすがに自分の専門分野について指摘するところは指摘するようだ。

情報ソース

2026年4月3日金曜日

2026/4/3 アルテミス計画の宇宙船、人類を半世紀ぶりに月軌道に運ぶ

NASAのアルテミス計画のロケットが4月2日午後6時35分(米国東部標準時夏時間。日本時間3日7時35分)にフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられた。
アルテミス計画はNASAの有人月面着陸計画であり、今回のアルテミスⅡミッションは有人の月周回が目的。ロケットから分離したオリオン宇宙船に4人の宇宙飛行士が乗り、月に向かった。

途中、宇宙船内のトイレで不具合が発生(しばらく後に復旧)するなどのアクシデントはあったが無事に月を周回し、10日午前5時7分頃(米国太平洋夏時間。日本時間午後9時7分)にカリフォルニア州サンディエゴ南西の太平洋に着水し、地球に帰還した。
人類が有人宇宙船で月軌道に到達するのは1972年のアポロ17号(月面有人着陸)以来54年ぶりで、地球から最も遠い距離に人が到達した記録を塗り替えた。また肉眼で月の裏側を見たのも今回が初めてとなった。

NASAの簡略化されたアニメーションでは以下のように地球も月も固定されているが、

実際は地球も月も動いているため、このアニメーションのように月が軌道上を通過するタイミングに合わせて到達し、月の重力を利用して軌道を反転させて周回するとともに、帰還軌道に乗せた格好だ。

2028年にはアポロ計画以来となる有人月面着陸のアルテミスⅣミッションがおこなわれる予定となっている。

——この偉業に対して、さっそく捏造だと言うような人もいるようだが、もう無視無視。

情報ソース

2025年12月18日木曜日

2025/12/18 明日朝、3I/ATLAS地球最接近

「宇宙人が飛ばした人工天体だ!」という説が一部にある恒星間天体3I/ATLASが、明日の朝地球に最接近する。
今夜11時過ぎに東の空から上り始め、未明の5時前に南中する。しし座のレグルスが近いので探しやすい。
明るさはステラナビゲータによれば11.8等級と暗いので、カメラで長時間露光しないと写らない。


2025年7月1日火曜日

2025/7/1 三つ目の恒星間天体3I/ATLASが発見される

7月1日、米・ハワイ大学が運営する、チリにあるATLAS(Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System/小惑星地球衝突最終警報システム)によって、新たな恒星間天体(太陽系外から飛来した天体)が発見された。
いて座の方向に発見されたこの新天体は追観測の結果、軌道が太陽系外からやってきて太陽系外に去って行く双曲線軌道を飛行すると考えられ、2017年発見のオウムアムア(1I/Oumuamua)、2019年発見(初観測は2018年)のボリソフ彗星(2I/Borisov)に続く観測史上3例目の恒星間天体として3I/ATLASと命名された。

3I/ATLASは今年10月30日頃に火星軌道のすぐ内側を通過する際に最も太陽に接近し、距離は1.4天文単位(約2億km)となる。

さっそく地球外知的生命由来の説が

ハーバード大学の天文学者アヴィ・ローブ教授は7月16日、地球外生命体によって作られた人工的な宇宙船の可能性があると推測する論文を発表した。
根拠として、天体の大きさが大きいこと、識別可能な化学物質が含まれていないこと、軌道が黄道面にほぼ一致していることを挙げている。
これに対し他の天文学者からはこの仮説を非難する声が上がっているという。

——一連の米国防総省のUAP騒動でも、異星人由来の説に肯定的な人達と行動を共にしているローブ教授。オウムアムアについても宇宙船説を唱えていたが、科学者なのに安易すぎると思う。

参考資料

2024年10月10日木曜日

2024/10/10 明日金曜日夕方から極めて明るい彗星が見頃!

10月1日明け方の紫金山・アトラス彗星
上手な人が撮るともっと長い尾が写っている
2024/10/1朝、筆者撮影
2023年1月9日に中国の中国科学院紫金山天文台と南アフリカ共和国の小惑星地球衝突最終警告システム(ATLAS)によって発見された、紫金山しきんざん・アトラス彗星(C/2023A3 Tsuchinshanツチンシャン・ATLAS)が見頃を迎える。
9月27日に近日点を通過した彗星は、これまでも明け方日の出前の空にやや明るく見えていたが(肉眼で見るのは難しく、双眼鏡か写真撮影が必要だった)、その後急激に増光し、10日現在マイナス5等級の明るさになっているとも言われている。
明るすぎてUFOと間違われることも多い金星の、最も明るい時がマイナス4等級くらいなので、それよりさらに明るいことになる。
太陽観測衛星SOHOに映り込んだ超明るい紫金山・アトラス彗星
太陽もXクラスのフレアを連発しており、ノイズが多く写っている
SOHOのサイトより

2024年5月12日日曜日

2024/5/11 太陽で大規模フレア続発、世界各地で低緯度オーロラ発生

5月11日午前10時30分(日本標準時)に発生した太陽フレア(右下)
NASAの太陽観測衛星SDO撮影
ここ数日、太陽表面でXクラスの大規模なフレア(太陽表面の爆発)が続発し、それによって放出された荷電粒子によって、地球ではこれまで滅多に見られることのなかった日本を含む世界各地の低緯度地域でオーロラが確認された。

2023年9月20日水曜日

2023/9/14 NASAがUAPに関する最終報告書発表。調査は今後本格化

 情報ソース:NASANHKAFPBB NewsTEXAL
報告書の表紙
UAP(未確認異常現象)について調査してきたNASA(アメリカ航空宇宙局)が🔗最終報告書を発表し、それについての記者会見も開いた。当初の話では7月末発表予定であったが、9月14日までに遅れたようだ。
報告書はPDFで33ページ程度のもの。その中で、正体不明の現象の多くは気球や航空機、自然現象などで説明できるとし、説明できない現象については科学的な結論を導くにはデータ不足であるとした。

2023年4月15日土曜日

2023/4/13 火星でトゲのような岩石が撮影される

NASAの画像4枚をPhotoshopでつないだもの
NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティが、まるで魚の骨のようにトゲ状のものが突き出した岩石が撮影した。
これはキュリオシティのChemistry & Camera(ChemCam)によって2023年4月8日(3793火星日)に撮影されたもの。

樹木のように見える写真
マーズ・リコネサンズ・オービター撮影
かつて上空から撮影された写真が樹木のように見えて「火星にも木が生い茂っている!」と言われた写真があったが、そちらは二酸化炭素の氷が溶けた際に流れ落ちた砂が作るくらい縞模様がそう見えただけであった。
今回のものはそれよりはずっとずっと小さいもので、影から見て、実際に突起状になっているようだ。
どのように作られたのかは今後の研究を待つ必要があるが、大昔に何かの作用で岩の隙間に固い物質が入り込んで作られ、風化によってもろい部分が削られたものかもしれない。

2022年6月10日金曜日

2022/6/10 NASAがUAPの調査機関を設立

 情報ソース:NASAロイター

NASA(米航空宇宙局)が、UAP(未確認航空現象)についての調査機関を設立することを発表した。秋の早い時期に研究チームを立ち上げ、約9ヶ月間調査する予定だ。
チームはプリンストン大学の天体物理学部長であった宇宙物理学者のデビッド・スペルゲル氏が率い、NASAの科学ミッション本部で研究担当の副長官補佐であるダニエル・エヴァンス氏が参加する。

国防総省のUAPタスクフォース(UAPTF)やその後続の航空物体識別管理同期化グループ(AOIMSG)には属さないものの、UAPの性質と起源を明らかにするために科学的手段をどう適用するかについて政府全体で広く調整し、科学、航空、データ分析コミュニティの専門家の助言を得て新しいデータを収集し、UAPの観測を改善する最善の方法に焦点を当てる予定だ。
予算は数万ドル〜10万ドル(約1300万円)以下になる予定。

NASAは「どれが自然現象なのかを確立することは現象の特定と緩和の重要な一歩となり、航空機の安全を確保するというNASAの目的の一つと合致するものだ」とし、また「UAPが地球外起源だという証拠はない」とも付け加えた。

スペルゲル氏「これまでのUAPの観測数が少ないため、最初の作業はできうる限りしっかりした情報を収集することだ」
エヴァンス氏「NASAの原則に基づいてこの報告書は一般公開される予定だ」

——先日のUAPに関する公聴会でモールトリー国防次官が言及していた、気象庁やNASAと連携するという方針によるものだろう。
今まで公開されてきたUAPの映像や写真を見る限りでは、NASAなどが出るまでもなく、カメラがピンボケした場合にどう見えるか、おもちゃの気球に似たものがないのか調べ、パイロットや分析者の教育を図るが良いように思うのだが、そうしたもののきっかけになるのなら悪いことでもあるまい。
軍が空飛ぶゴミを未知の物体として恐れる程度なら笑い話で済むが、戦場においての民間人誤爆などの話を聞くと、きちんと物を識別するスキルがないととんでもないことになる。そうした能力の向上にもつながればいいのだが。
NASAにしても安い予算で政府に協力して貸しを作ることは、本業である天文の研究開発についての予算獲得の上でプラスになるとの判断もあったと思う。
まさかと思うが、「NASAも天体以外のことについてはてんで素人で、ピンボケやレンズゴーストすら指摘できない」なんてことにならないことを祈りたい。

2020年12月5日土曜日

2020/12/5 今夜これから はやぶさ2 のカプセルが地球再突入


日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)が2014年12月3日に打ち上げた小惑星探査機はやぶさ2が、小惑星リュウグウでの試料採取を終えて6年ぶりに地球に帰ってきた。
はやぶさ2自体は1と違って再突入はせず、そのまま次の拡張ミッション(小惑星1998KY26の観測。到着予定は11年後の2031年7月)に旅立つため、今回はリュウグウの破片の入ったカプセルのみ大気圏に再突入させることとなる。
はやぶさ2からのカプセルの分離は5日午後2時30分に成功しており、日本時間の今夜(6日)午前2時28分過ぎに大気圏突入し、3時前までに着地する予定。
その模様はJAXAのYouTubeチャンネルでライブ配信される。
JAXA はやぶさ2プロジェクトページより
©JAXA
カプセルの着地地点は1の時同様、オーストラリアのウーメラにある砂漠だ。ウーメラといえば、カンバーランド・スペースマンの写真の謎の宇宙飛行士そっくりの人影が目撃されたという宇宙基地のある場所だ。UFOファンはカンバーランド・スペースマンに思いを馳せながら中継を見守ろう!(無理やり!)

——もしオーストラリア付近でその時間に極めて明るい光体が夜空を横断しても、それははやぶさ2のカプセルだ。
その様子を撮影した映像で、カプセルの逆方向から小さな光体がぶつかってくるように見えてもそれはカプセルの光が作ったレンズゴーストなどであって、再突入を妨害しようとした宇宙人のUFOや陰謀組織のミサイルなどではない。あらかじめ釘を刺しておく(笑)

はやぶさ1の時の大気圏再突入映像

【追記】はやぶさ2のカプセルを無事に回収

はやぶさ2が投下した試料入りカプセルは無事地表に着陸し、6日朝にJAXAの回収班がオーストラリアの砂漠から回収に成功した。

2020年10月2日金曜日

2020/10/02付 来週火曜日は火星最接近

10月1日に筆者撮影

来週の6日火曜日は、約2年ぶりに火星と地球が接近する。前回は大接近だったが、今回は前回の95%程度の大きさということだ。
あたりまえだが、6日だけ急に接近するわけじゃないので、しばらく前から東〜南の空高くには赤く明るい星として見えている。火星に擬態化したUFOとかじゃないからね(笑)
今年は夏が終わってから天気が良くなくて、なかなか見る機会に恵まれなかった。6日以降も晴れてさえいればしばらく楽しめる。

8月4日の同倍率で撮影した写真と比較すると、かなり視直径が大きくなったことがわかる。南極のドライアイスの氷(南極冠)が小さくなっている。
次にこの程度まで大きく見えるようになるのは13年後の2033年だという。

8月4日に筆者撮影

2020年9月18日金曜日

2020/9/15付 金星に生命の痕跡?

 情報ソース:AFB BB NEWS

金星
筆写撮影

イギリスの科学誌ネイチャー・アストロノミーに掲載された論文によると、地球では生命体によって生まれるホスフィン(リン化水素)というガスの痕跡が、金星の大気から検出されたという。
NASA(アメリカ航空宇宙局)のブライデンスタイン長官は、地球外生命体探査史上最大の発見だとしている。

研究チームは望遠鏡を使って金星の表面から60km上空の雲の上層部観測し、ホスフィンの痕跡を検出した。
ホスフィンは有機物の分解により発生することの多いガスだが、金星の灼熱で強酸性の大気ではすぐに破壊されるため、現在もホスフィンを生み出すものが存在するのではないかという。
ただし研究チームは、この存在が金星における生命の存在を証明するものではないと強調している。

——生命体といっても金星人オーソンとかそういうのではなく、過酷な極限環境でも生存できる微生物なのだろう。

2020年3月27日金曜日

2020/3/3付 SETI@home一旦終了

情報ソース:SETI@home hibernationCNETWIREDengadget日本版
世界中の個人のパソコンを分散コンピューティングという技術で結び、地球外知的生命体の観測データを分析するSETI@home(セチ・アットホーム)が終了するという。

バークレーSETIリサーチセンターは3日、SETI@homeへの新たなデータの配信を3月末に停止すると発表した。
公式サイトの発表は以下のとおり。(翻訳ツールDeepLによる翻訳)
3月31日、SETI@homeのボランティアコンピューティング部門は仕事の配信を停止し、冬眠状態に入ります。
これには2つの理由があります。
1) 科学的には、基本的に必要なデータはすべて解析済みであり、リターンが減少している段階にある。
2) データの分散処理を管理するのは大変な作業です。すでにある結果をバックエンドで解析して、それを科学雑誌の論文にまとめることに集中しなければなりません。
しかし、SETI@homeがなくなるわけではありません。ウェブサイトと掲示板は継続して運営されます。カリフォルニア大学バークレー校の他の天文学者たちが、SETI@homeの膨大な計算能力をSETIや宇宙論やパルサー研究などの関連分野に利用することを期待しています。そうなれば、SETI@homeは再び作品の配布を開始することになるでしょう。この件についてはまたお知らせします。
もしあなたのコンピュータでSETI@homeを実行しているのであれば、他のBOINCベースのプロジェクトにもアタッチすることをお勧めします。あるいは、サイエンス・ユナイテッドを使って、天文学をするためにサインアップするのもいいでしょう。もちろん、SETI@homeにアタッチしたままでも構いませんが、新しい応募者が見つかるまでは、仕事を得ることはできません。
この20年間、様々な形で私たちを支えてくれたボランティアの皆さんには、大変感謝しています。皆さんがいなければSETI@homeは存在しません。私たちは、独自の科学プロジェクトを完成させることに興奮しており、次の展開を楽しみにしています。
また同様の、ブレイクスルー・リッスンという一般参加型のプロジェクトも存在するという。
またこのBOINCという分散コンピューティングアプリはSETI専用ではないので、巷を賑わせている新型コロナウイルスCOVID-19の治療法開発にも使われるという。

筆者の今現在までの功績
——あとわずかな期間だが、うちのパソコンに頑張ってもらう。

2020年2月28日金曜日

2020/2/27付 地球に第2の月ができた!?

情報ソース:朝日新聞DIGITAL

付近の小惑星が地球の重力に捕らえられ、3年ほど前から地球を周回する衛星になっていることがわかった。
これはアメリカのアリゾナ大学カタリナ・スカイ・サーベイが2月15日に発見し、国際天文学連合(IAU)が25日に発表したもの。名前は「2020 CD3」と付けられた。
小惑星と言っても直径2〜3mの極めて小さいもので、軌道も非常に不安定なために数ヶ月後には地球の重力から脱し、飛び去ってしまうとみられるという。

地球の衛星になった小惑星は2006年の「2006 RH120」に次いで観測史上2例目。

2019年12月22日日曜日

金星/よくUFOに間違われる天体

夕空に強く輝く金星(筆写撮影)
2019年12月現在、夕方西の空に極めて明るく輝く金星が見えている。金星は非常に明るく輝くため、UFOと誤認されることが多い。
かつて金星をUFOと間違えて追跡し、酸欠で意識を失い墜落して亡くなったという不幸なマンテル大尉機墜落事件も起きたほど。
そこまでいかなくても、金星が見えている時期はSNSなどでUFOに誤認した報告が増える。

金星は極めて明るい

後述する最大離角時前後の時期には非常に明るさが増し、-4.5等級という1等星の150倍以上の明るさになることがある。これでは知らない人が‪UFO‬と間違えるのもやむを得ないと思う。

星の移動は意外に速い

星なので飛行機のようには動かないが、日周運動(地球の時点)によって1時間で約15度も西に動くので、思ったよりも速く位置が変化する。そのため少し目を離したら位置が変わっていたり、雲に隠れたりするのを怪しんでしまうことも多いようである。
ほかにも、雲の方が動いているのに金星が動いているように錯覚したり。

金星の軌道

金星は地球の内側を公転する惑星(内惑星)なので、地球から見た公転軌道は以下のようになる。
表示の都合でゆがんでいるが、太陽を中心に公転していることがわかるだろう。
地球から見た金星の公転軌道
(球面上の空を平面に表示しているため、表示上ゆがんでいる)
ステラナビゲータでシミュレーション
金星の公転周期(金星の一年)は地球の暦で約225日なので、7ヶ月と少しで太陽の周りを一周していることになる。
そのため、地球から見て太陽の左側(東側)にあれば日没後の西の空に顔を見せ、宵の明星と呼ばれる。
逆に太陽の右側(西側)にあれば日の出前の東の空に顔を見せることとなり、明けの明星と呼ばれる。
地球からの見た目で太陽に近い場合は空が明るすぎるため、肉眼では見ることができない。

東方最大離角と西方最大離角

地球から見て金星がどれだけ太陽から離れているかというのが離角である。それが最大になった時を最大離角と言う。
以下の図で公転方向が一致していないように見えるが、地球と金星の公転面の傾きの違いにより、金星の公転面を上から見たり下から見たりすることになるためだ。

東方最大離角

見えているのは夕方の西の空だが、太陽から見て東側にあるので「東方〜」となる。
東方最大離角の時(2020年3月25日)の金星
光度-4.4等
ステラナビゲータでシミュレーション

西方最大離角

見えているのは明け方の東の空だが、太陽から見て西側にあるので「西方〜」となる。
西方最大離角の時(2020年8月13日)の金星
光度-4.3等
ステラナビゲータでシミュレーション

見える時間は異なる

最大離角の頃は、当然日の出前/日没後に金星が見られる時間が長くなるが、最大離角になる季節によっても異なるので一概に何時頃とは言えない。
来年の場合は夜の10時前にようやく沈んだり(2020年3月25日東方最大離角)、夜中1時半過ぎに早くも地平から上り始めたり(2020年8月13日西方最大離角)することもある。

2019年11月13日水曜日

2019/11/12付 スターリンク衛星再び打ち上げ、夜空にまた銀河鉄道が

情報ソース:TECHABLE
アメリカの宇宙開発企業スペースX社が、5月に引き続いて小型の通信衛星スターリンク(Starlink)60基を積んだロケットを打ち上げ、軌道投入に成功した。
打ち上げは日本時間の11月11日午後11時51分頃。

日本では12日夕方6時30分頃、前回同様にスターリンクトレインとも呼ばれる衛星が連なって銀河鉄道のように移動する様子が西日本を中心に目撃され、SNS上では映像とともに「UFOではないか?」と騒がれた。
2019/5/25付 日本各地で無数の光体群目撃される!!(前回の際の記事)

追加で30,000基打ち上げか?

情報ソース:宙畑

このスターリンク衛星、当初の予定では合計12,000基(!)打ち上げる予定であったが、スペースX社では追加で30,000基(!!)打ち上げる申請を国際電気通信連合(ITU)に申請している。
合計で42,000基にもなることになり、さらに天体観測の邪魔になることも懸念されている。

——時々スペースXの打ち上げ日程はチェックしていたのだが、まさか昨晩だったとは。残念ながら筆者はその様子を見ることはできなかったが、うまく太陽光を反射してくれればまだ数日はトレインの状態で見えると思うので、日本付近を通る時間を確認したい。
HEAVENS ABOVE(衛星の観測できる日時などがわかるサイト。「スターリンク衛星(2回目打ち上げ)プレースホルダー」。最初は観測地点が経緯とも0度になってるので、右上の「観測地点」で設定する)

2019年9月18日水曜日

2019/9/3付 中国が月面でゼリー状の物質を発見?

情報ソース:BUZZAP!SPACE.com、 我们的太空(中国のサイト)、Space News Lab
玉兎2号が着陸しているフォン・カルマン・クレーターの位置
地球からは直接見えない月の裏側である。
Googleマップより
中国の無人の月面探査車 玉兎2号が、月面で光沢のあるゼリー状の物質を発見したという。
玉兎2号は月の裏側、フォン・カルマン・クレーターに着陸しており、7月28日、太陽熱によるオーバーヒートを避けるための休眠期間に入ろうとしていたところ、パノラマ映像上のクレーター中心部にゼリー状の物質を発見した。形も色も周囲の土とは全く異なり、それが何かは特定できなかった。
玉兎2号はミッションを変更してクレーターに近づき、この物質の調査をしているというが、中国の科学者からはいまだゼリー状の物質の写真も公開されていない。
外部の研究者によれば、隕石の衝突により溶けたガラスの可能性があるという。

アポロ17号も変わった土壌を発見している

AS17-137-20990
アポロ17号で発見されたオレンジ色の土壌

こうした発見は初めてではなく、アポロ17号で月面に行った地質学者のハリソン・シュミットが1972年に着陸地点付近でオレンジ色の土壌を発見している。これは36.4億年前の火山噴火で作られたと結論づけた。

——ゼリー状というから押してみてぷにぷにを確認したのかと思いきや、そうではなくあくまで見た目がゼリーっぽいということのようだ。中国は早く写真を公開してほしい。
アポロ17号のオレンジ色の土壌というのも、周囲の土よりは赤いけど、明らかにオレンジ!って感じでもないね。(サイトによっては彩度が強調されたものもあるが)
中国が発見したものがどれだけわかりやすいゼリー状の物質なのか気になる。

2019年8月9日金曜日

2019/8/8付 木星に小天体衝突! 瞬間の映像撮影される

情報ソース:ツイッター、Chappel Astro(撮影者のサイト。カラー化した画像もあり)月惑星研究会

8月7日午前4時7分(世界標準時/日本時間同日午後1時7分)頃、アメリカ在住の天体写真家Ethan Chappelさんが木星を動画撮影中、表面に閃光が確認された。これは小天体が衝突したとみられる。

1994年7月にはシューメーカー・レヴィ第9彗星が、木星の潮汐力によって核を分裂させて次々に衝突したこともあった。衝突箇所が地球から見て影の部分だったため、衝突の瞬間は直接撮影されなかったが、巨大なキノコ雲や黒い衝突痕などが見られた。
今回はそれほど大規模ではなかったようだが、衝突の瞬間が動画撮影されたのはとても貴重だ。

既報の通り、このところ小天体が地球にニアミスのニュースが多いが、強い重力を持つ木星が存在するおかげで、地球への小天体の衝突がこれでも圧倒的に減っていると言われる。これは木星が直接小天体を飲み込んでくれるばかりでなく、重力の作用によって軌道をそらしてくれることも含んでいる。
もし木星がなければ頻繁な小天体の衝突によって生物の進化はままならず、人類も発生していなかったかもしれないと思えば、木星様々だ。

——衝突時は日本では真昼間だったが、筆者もさっそく翌日衝突痕が写せないかと望遠鏡を準備したが、あいにくの曇天で木星の姿すら見られなかった。
アマチュア天文家の方々の写真を見る範囲では地球から観測できるような衝突痕は見られていないっぽい。残念。

2019年8月4日日曜日

2019/8/4付 今月10日にまた小惑星が接近!

情報ソース:CNN.co.jpNASAの2006 QQ23の軌道のページ
8月10日(世界標準時)に最接近時の位置関係
NASAより
先日お伝えした小惑星2019 OKの地球接近に続き、今月10日は再び別な小惑星が地球に接近することがわかった。
名前は「2006 QQ23」。推定される大きさは約570m。
最接近しても月の軌道よりずっと遠い
NASAより
2019 OKは地球と月の距離よりもずっと近いところを通過したので脅威だったが、今回の2006 QQ23は最接近しても0.05au(0.05天文単位≒750万km)と、月までの距離の遥か先なので万が一にも地球衝突の心配はない。

——小惑星というと火星と木星の間を回っているイメージがある。たしかにその軌道には多くの小惑星が存在するが、それ以外の軌道を通る小惑星も数多く存在する。今回のものも金星の内側から地球の軌道までを回っているものだ。地球の軌道円にかなり接近するようなので、将来的にはまた問題になるかもしれない。
地球誕生以来頻繁に大小様々な小惑星、隕石の衝突を受けているので、これは珍しいことじゃない。もっとも、人類もただ手をこまねいているわけじゃないので、真剣に危険な小天体が近づいた場合は破壊するなり軌道をずらすなり対策を取るであろう。

2019年7月30日火曜日

2019/7/26付 地球あわや! 気づかぬうちに小惑星とニアミスしていた!

情報ソース:The Washington PostBUSINESS INSIDER JAPAN国際天文連合(IAU)小惑星センター

from Outer Space GIFs via Gfycat
小惑星2019 OKの軌道

推定約57〜130mの小型の小惑星が、7月25日に地球から約72,000kmという至近距離を時速約87,000kmで通過していたことがわかった。もし人のいる地方に落下していたら、都市を破壊していたろう。
問題の小惑星は「2019 OK」と名付けられた。