Aatro LIVE:流れ星と星空 朝日新聞宇宙部より |
現地時間1月28日午前2時頃(日本時間午後9時頃)、ハワイ・マウナケア山頂に設置されたYouTubeのライブ配信映像に、上空から照射されたと思しき緑色の光線が移動していくのが写っていた。
カメラは国立天文台と朝日新聞社が共同ですばる望遠鏡に設置されたもの。
当初はNASAの地球観測衛星ICESat-2のものではないかと思われたが、通過時刻に大きなズレがあった。そこでICESat-2チームが調べたところ、中国の地球環境観測衛星Daqi-1(大気1号)がハワイ上空を通過していたことがわかった。
Daqi-1は昨年4月に打ち上げられた大気環境観測衛星で、レーザーを用いて温室効果ガスを宇宙から観測し、中国の排出削減を支援しているという。
よく似た現象が昨年12月20日に福島県滝川渓谷でも撮影されており、調べると同時刻にDaqi-1が上空を通過しており、同衛星によるものと判明した。
一連の米国上空の中国偵察気球の件や、2月13日に中国海警局の船がフィリピン沿岸警備隊の巡視船にレーザー光線を照射した件にからめ、2月10日頃からSNSでも少々話題になった。
——こうしたレーザー光線はLiDAR(light detection and ranging(光による検知と測距))と呼ばれ、中国に限らず普通に観測などに使用されているようだ。UFO事件簿でもお伝えした桜島のレーザー光もLiDARだ。
たまたまライブカメラに映り込んでしまったのと、時期的に騒がれやすかったこともあるのだろう。
こうした観測データは平和利用も軍事利用もできるだろうから、願わくば平和利用だけしてほしいところだ。
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