2018年12月29日土曜日

2018/12/29 発見らくちゃくのUFO回を検証

概要

霊感商法を行う男のデタラメなUFO呼びを、元JAXAを自称する男らによって科学的に認めたかのような放送をしてしまった悪質な番組。
当初は男性の再婚相手募集企画だったが、霊能者でUFOを呼べるということから内容がずれ出す。呼んだというUFOは素人でも正体がわかるようなものであり、視聴者から苦情が集まる。
それを受けて再度検証企画を放送するが、天文家らによる真っ当な指摘をきちんと放送せず、「信じない人は度量がない」といったひどい結論を出した。

情報ソース

FBS福岡放送 ナンデモ特命係 発見らくちゃく
2021年現在、🔗Amazon prime video で以下の3話を見ることができるようになったため(1ヶ月の無料お試し期間あり)、きちんと視聴した内容に加筆修正した。

詳細

霊媒師が呼んだUFOだという
発見らくちゃくより
FBS福岡放送で毎週月曜深夜0時54分から放送されている30分番組。視聴者からの依頼を受けてお悩みを解決する類の番組中でのいわゆる「UFO呼び」企画において、見過ごせないあまりにひどい誤りが見られたので、ここにきちんと指摘しておきたい。

※なお筆者は当記事公開後しばらくした2019年2月初旬に、番組AD氏より「一番論理的に説明しているから意見を聞きたい」として公式に連絡をもらいほんの少しだけやり取りをしたので、それによって得られた情報を元に少し修正した。
このページへの反映の許可については「上司の返事が曖昧だった」ということで、しばらくの間してこなかったが(それまでの情報だけでも十分指摘できたし)、何か問題になるような内容ではないし、4月9日の放送で筆者のように否定する人達が悪いかのような扱いだったことから、反映させることにした。

以下、特に記載のない画像は番組よりキャプチャーしたもの。

放送概要

1回目 2018/11/19深夜放送「UFOを呼ぶ男の花嫁募集SP」
婚活中の44歳(初回取材時)の霊能力者を自称する男が、小学生の娘のためにも結婚相手を探すというのがメイン企画。婚活をしていても霊能力者だと明かすと失敗してしまうという。
子供の頃のUFO呼びと、UFO内で3人のグレイに会ったエピソード。昼間のUFO呼びにはほぼ失敗。
モデルの女性と過ごす一日を視聴者に見せ、再婚相手を募集する。

2回目 2018/11/26深夜放送「お嫁さんが来てほしいのに…UFOが来てしまったSP」
モデルの女性との親子デートの様子の続き。帰宅しての夕飯中、外で待機するスタッフがUFOらしい光を撮影。その場でさらにUFO呼びをし、明らかな地上の灯りなどをUFOだと大騒ぎする。

3回目 2018/12/3深夜放送「UFOを追いかけて…最終章」
前回の映像をピンボケなどと指摘する大学教授の意見と、明らかにUFOだという矢追純一氏の電話取材を交互に流す。
元JAXAと自称する男が同席して夜間にUFO呼びをするが、明らかな星、飛行機を次々とUFO認定してしまう。

収録日時

メインパーソナリティ斉藤優氏のツイートより以下と判明。
筆者の住む地域では直接見られないため、最初はUFO‬呼びの部分を中心にネットにアップロードされていた動画で視聴したが、2021年に入りAmazon prime videoで上記が見られるようになったことからちゃんと視聴した。

主な出演者(敬称略)

  • 斉藤優
    • 番組進行役
    • パラシュート部隊というお笑いコンビの一人
  • 岡本雅之と小学生の娘(12)
    • 本企画の主役
    • 霊能力者を自称、婚活中
  • 能義利一
    • UFOの真贋判定に呼ばれた
    • 元JAXA(宇宙航空研究開発機構。所属当時は前身のNASDA=宇宙開発事業団だったらしい)の職員だという
    • 所属は筑波宇宙センターだったという
    • 当時の担当業務は人工衛星の追跡管制、日本の空港の航空管制システムだという

収録場所


福岡県久留米市を流れる筑後川の河川敷付近であるが、岡本氏の自宅付近と推測されるため、プライバシー保護のために正確な位置は示さない。
でも何度も放送してるし、特徴的な建物もあるんで地元民にはバレバレだろう。

11月26日放送分


実際の動画(タイトルフレームは中身と別もの)

中央の光点群をUFOと言っているようだ
九州ウォーカーYouTubeより
この回の模様はこの動画で少し見られる。なかなかピントが合わないのが合ったのを「でっかくなった!」などと言ってUFOだとしているのだが、動いている様子もないし、地上の街明かりだ。
本編を全部見ても、岡本氏らが夕飯中に、スタッフが街路樹の枝越しに撮影した飛行機と思われる光をUFOだとしている。
岡本氏が先に直接「あれがそうです」というものはなく、スタッフが「あれがおかしい、UFOだ」という物を岡本氏が自分が呼んだかのように放送している。
それもほとんど枝に隠れながら、手ブレしながら、カメラのピントが動いて大きさや光の数が変化して見えるものばかり。
光体群の上に山の稜線が見え、明らかに地上の灯りだということがわかる。
九州ウォーカーのYouTubeは稜線が見えないよう、明らかに暗く処理されている。悪質だ。
地上付近の光が非常に多く、目をこらせば上に山の稜線が見えるもの、建物の四角い窓と思われる光など、明らかに飛行すらしていない地上の光がほとんどだ。

少なくともカメラマンがピンボケをわからないわけがなく、この時点からインチキありきだったことがうかがえるし、本気で街明かりとわからなかったのならスタッフ一同の知性を疑う。
もっとも、この時点であればまだわざとバレバレに作ったバラエティとも言えなくないが、翌週の続編以降、さらに悪質度が増してくる。

12月3日放送分

番組では何人もの大学や研究者に映像を見せようとしたが取り合ってもらえない中、唯一、西日本工業大学熱流体工学 荒巻教授という方が回答をくれた。
  • 複数の光がランダムに動くのはカメラの手ブレ
  • 光の大きさが変わると言うのはピンボケ状態
  • 光源の場所が遠方にある場合、木の葉や電線等のわずかな遮蔽物があるだけで光が消えることがある。山に走る車が木で点滅しているように見える
放送では、これを受ける形で矢追純一氏の反論を間に挟んでいる。

一応光が見えた付近の山を探して行ったようだが、明かりがあるような場所ではなく、本当に正しい場所だったかどうかは不明。
岡本氏、前回のロケの後に宇宙人からテレパシーで「今日の集合体また来る。また自由に呼んでくれていい。ありがとう。約束だ。また来る」というメッセージを受け取ったと話す。

そして夜、元JAXA職員を自称する能義利一という男性とともに、UFO呼びを始める。
2018年10月27日夜7時30分の久留米市の星空
ステラナビゲータ10でシミュレーション
収録日時は10月27日夜であると番組スタッフより確認したので、当時の星空を再現してみた。ロケは10時を過ぎても続いた模様なので、それにつれて日周運動で星の位置は変わってくる。
南の空40度ほどに火星が南中しており、南西の空15度ほどに土星が傾いていることに注目して欲しい。
他にもみなみのうお座フォーマルハウト、夏の大三角のわし座アルタイル/こと座ベガ/はくちょう座デネブ、ぎょしゃ座カペラなどの1等星が見えている。


カメラのセッティング終わらないうちに現れた光体。真ん中の光が1秒おきに強く光る。
能義氏「あれは飛行機ではないです。止まってます」
——これはこちらに向かって飛んでくる飛行機。左右には動かないから止まっているように見えるだけ。


2個の光が止まっているというのを固定されたと思われるカメラで写すと、黄色の光体がゆっくり画面右に水平移動していく。
能義氏「あれは飛行機じゃないです。星でもない。人工衛星でもないです。」
斉藤氏「ということは?」
能義氏「未確認飛行物体…UFO。あんな動きしませんもんね」
——番組を見るとカメラを南の空の45度くらい上空に向けている。そして赤黄色っぽく明るいところから、火星で間違いないと思われる。
カメラで写して右水平に動くということは、天体であれば真南に近い空にあることを示す。2018年の火星は7月31日に大接近を迎えた後で、まだまだ大きく明るい。能義氏は元JAXAを自称し、あたかも天体に詳しいイメージを持たせているが、天体ファンには一大イベントである大接近をした火星の存在を指摘できない程度の人物ということがわかる。
動いて見えるのは日周運動のせいで、速く動いているのは拡大しているからだ。詳しい解説は後ほど。


一度見えなくなり、再び見え出した光体。上下2つ見えるといううちの片方。3つほど光が点滅している。
能義氏「あれは飛行機の点滅とは違いますね」
——これもただの飛行機

ここでスタッフがFlightradar24のスマホアプリを見せ、「(飛行機が)全然飛んでいない」という。ピンボケとブレでわかりづらいが、スマホ画面の時計は18時45〜48分くらいに見える。

空に雲が多いということで、岡本氏に雲を消して欲しいと頼む斉藤氏。


再び赤っぽい光体。
能義氏「これは飛行機じゃないです」
——たしかに飛行機じゃないが、「8時頃に北東の空で頭を少し上げる程度の高さ」(スタッフ談)というので、黄色い色と明るさからしてぎょしゃ座のカペラだろう。
スタッフ氏によれば「七色に光っていた」と言うが、低い高度であれば地球の大気の層を長く通るためゆらぎ(要するに風)の影響を受けやすく、色が変化しやすい。これは星の瞬き現象の一種だ。冬だと風も強くなるのでその影響も大きい。また地上に廃熱する施設(工場など)があれば当然それによる影響も受ける。
ただし直前に映ったスマホの時計が正しく、映像の順番も入れ替えていないなら8時というのは正しくないだろう。これはスタッフ氏の勘違いだと思いたい。


土星型の光体が画面の右下にゆっくり下がっていく。
スタッフ「すごいグルグル回ってるこれ! 手ブレじゃないよ! 三脚つけてるもん」
能義氏「ああこれ回ってますね」
——誰がなんと言おうと、間違いなく土星
2018年11月10日夜7時0分の土星
ステラナビゲータ10によるシミュレーション

星は思ったより速く動く

三脚で固定して写しているので、日周運動で動いていくのは当たり前。
天体の動き(本当は地球の自転)は24時間で約一周するので1秒間に約0.00417度(360度÷24時間÷60分÷60秒)移動するのだが、倍率を上げればそれに連れて見かけの移動速度はさらに上がることになる。カメラや望遠鏡でたとえば100倍に拡大すれば見た目の動きも100倍になるため、意外と速く動いてフレームアウトしていく。遠くにある土星があれだけの大きさに見えているのだから、かなりの倍率で撮影されていることがわかる。
カメラを水平に構えて右下に沈むということは、西の空にある天体の証拠でもある。
そもそもちょっと天体をかじっている人なら、あの形を見れば誰でも土星だってわかるのだが。

映像ではよくわからなかったが、グルグル回っているというのも上空の気流が悪いために土星の輪郭が揺れ動いて見えたためだろうことは想像に易い。前述のとおり天体の高度が低いほど大気を長く通過するので、気流の影響を受けやすくなる。

前述の火星同様、元JAXAを名乗りながら土星すら指摘できない(しない?)能義氏がいかにこの企画にとって不適切で無意味な存在だったかがよくわかる。


斉藤氏「すごい速ぇえのきたね。あれ飛行機…じゃないね!? 先生、あの光り方はどうですか?」
能義氏「違いますね」
斉藤氏「飛行機の機影ないな?」(Flightradar24のアプリで付近の飛行機の有無をチェックしている模様)
——ただの飛行機
Flightradar24やPlane Finderなどのアプリでは、飛んでいる全ての飛行機が表示されるわけじゃないので、それに表示されないからといって飛行機が飛んでいないわけじゃない。第一に飛び方、光り方を見れば飛行機であることは明白だ。
このアプリの仕組みについては後述する。


同じ光体を追っていると、少し機体の傾きが変わったせいか、急に一列に並んだ細かな光点も映る。大興奮する一同。
斉藤氏「広がった! 横に線が! インディペンデンスデイじゃないの? めっちゃUFOだねこれ! 機体が見える!」
機体の上、画面の右から左へ小さな光体が高速で動いていったのを「流れ星が来た、偶然だけど」と言っているが、カメラを飛行機に合わせて左から右へ動かしているのだから、背後の星が流れて映ったものだろう。
スタッフ「先生、あれって再現できるんですか、やろうとして?」
能義氏「あの動きは飛行機では出来ないですね」
スタッフ「明らかに飛行機の速さじゃなかったですもんね」
機体の見え方のイメージ
機種はエアバス社のA320ではないかという説があるので、その3Dモデルでできるだけ向きを合わせて比較してみた。完璧に正確ではないが、見え方はわかるでしょ?
機体を少し見上げるように撮影したもので、おそらく左に旋回中。
——どう見ても飛行機。上図のとおり左右の翼の端のライトに加え、客席の窓明かりが見えている。


再び現れる同様の光体。
斉藤氏「また同じ光だ! これ横っちょなんよたぶん、窓なんよ。これもうUFOやろ!」
——これも同じく飛行機窓までわかってるのになんで気づかないかな…。


能義氏によって「あれは飛行機」とされる光体も参考のために撮影。
この時だけ不自然に飛行音とともに虫の音などの環境音が大きく聞こえる。
——UFOだという物体とどう違うのかわからない。


明るい光体が右に水平に動いている。
斉藤氏「あれはずっとあるUFOです。寝かせてるUFOです。なんかピューンとか動いたらイジろうかな…」
能義氏「あれは監視してますね…」
スタッフ「たしかに動いてますね、カメラ置いといて…」
斉藤氏「あんなにズーッと行く飛行機ないから」
いつの間にか空から雲が消えているのは、岡本氏が消したためだという。
——最初は白っぽい色と動きから、みなみのうお座のフォーマルハウトかもしれないと思ったが、ずっとあるということから先に出てきた火星だろう。写し方の違いで今度は少し白っぽく映ったようだ。
それを「監視している」などと言うことは、単に正体が確認できてない物体(厳密な意味でのUFO=未確認飛行物体)というのでなく、何かの生物によって操作されこちらを認識して窺っている物体だと言っているわけだ。元JAXAの肩書きを名乗ってのこれは問題発言だ。

雲が消えるというのも、夕方に日が沈んで気温が急に下がり一時的に湧いた雲が、しばらくして晴れてくることはよくある。雲なんてほっといても湧いたり消えたりするのだ。


少し暗い白っぽい光体がゆっくり右に動いていく。
斉藤氏「あれとか絶対そうっすよね?」
——どの星かはわからないが、動きからして天体は間違いないだろう。


また別な赤い点滅の光体が通過する。
能義氏「あれは飛行機じゃないです。ああいう点滅はしません」
斉藤氏「これ違うんだったらすごくねぇ!?」
——飛行機はああいう点滅をする

カメラマン「いやもういますね! 間違いなく! 撮りましたもん!」
能義氏「人工衛星、周回衛星ではないとなると…動きもおかしいしですね」
斉藤氏「認めざるを得ないというか…?」
能義氏「私がビックリしたというか…燃えてましたね」

飛行機のライトについて


飛行機のライトと夜間の見え方については →このページ にまとめたので見て欲しい。

現場付近は航路

撮影日の2018年10月27日の空を再現
PlaneFinderより
そもそも久留米市周辺は福岡空港を飛び立った飛行機等の航路になっている。
あの「インディペンデンスデイUFO」がエアバス社A320だとするなら、福岡空港から離陸したJetStarの便が9時少し前に付近を通過している。左(東京方面)に旋回していることなど、共通点は多い。

航空機追跡サービスについて


番組では地図上に航空機の機影を表示するFlightradar24のスマホアプリを使い、飛行機かどうかの判定をしていたようだ。
このサービスは航空機に搭載されたADS-B(Automatic Dependent Surveillance-Broadcast/放送型自動従属監視)という機能の電波を受信し、そこに含まれるGPS位置情報を使って表示している。アプリ名こそフライトレーダーだが、レーダー波の反射で機影をとらえるような大掛かりなものではなく、航空機自体が暗号化なしで発信している電波を利用しているのだ。
電波を受信するのはスマホ直接ではなく、付近の無線マニアがボランティアで受信する他、なんとUSBでパソコンにつなげる安価な中国製TVチューナーにカスタムドライバーをインストールするだけでもいいようだ。その情報がネットを経由してFlightradar24のサーバを経由してアプリに表示されることとなる。(→カスペルスキーブログ「航空機追跡サービスFlightradar24の仕組み」

他にも同様の機能を提供するPlane Finderというスマホアプリ及び、Flightradar24共々PC用Web版がある。

当然その機能を搭載していない航空機も存在する。民間機についてはアメリカでは2020年までに搭載が義務付けられているが、日本では今のところ義務付けられておらず、国際線で運用される機体や最近の機体を除いてはまだ搭載率が少ないという。(→Wikipedia / Flightradar24
つまりアプリで確認できなかったのは十分にあり得ることで、それは国内線の旅客機の可能性が高そうだ。
アプリに表示されないからといって航空機が飛んでいないわけではないのである。
※ただし筆者の経験上、大部分の旅客機は表示される。

その他の可能性

  • 通信トラブル等でリアルタイムの表示だけできなかった
    • ヒストリー機能で当時の飛行状況を確認できる
  • 表示されていたが方角や距離を見誤り、飛んでいないと勘違いした
  • 表示されていたがスタッフが忖度した
    • 一同が「UFOが来た!」と盛り上がる中、末端のスタッフが「それ機影映ってまーす」とは言い出しにくかったのではないか?
  • そもそも表示されていたものをごまかした「やらせ」
    • 一番悪質なケースだが、後述のとおり番組ぐるみで「UFOが実在」ということにしようとしているので、ありえない話ではない

飛行機の音について

「UFOは音がしなかった」というが、番組では音がした飛行機の時だけ音量を上げていたし、出演者/スタッフによる証言だけなので客観的証拠にはならない。
当たり前だが望遠レンズによって大きく見えても、遠くを飛んでいれば音は小さいか聞こえない。風、川、車などの音にかき消されたり、興奮して騒いでいて気づかなかったこともあり得る。星や街明かりであればもちろん音はしない。
特に外での撮影においては周囲の雑音を拾わないように指向性の高いマイクを使うだろうから、狙って音の方向にマイクを向けなければ小さくしか収録されまい。

そもそも後半に追記したように「UFOは飛行機や星に擬態化する」なんてことを信じてるスタッフなので、音がしなかったという証言も非常に疑わしい

音の伝わりは遅い

※ここではこれまで「音の伝わり方は340m/秒と光に比べて非常に遅く、少し離れただけで飛行物体の見える位置と音の聞こえる方向がずれる」旨について書いていましたが、これは音が聞こえるか聞こえないかについて言えば、ある位置に近づいてくるまでに鳴っている音について考慮しておらず、本件の説明には適当ではありませんでした。訂正しお詫びいたします。
本件はコメント欄でご指摘いただきました。どうもありがとうございました。

能義氏に関する疑問

能義利一氏は本当に元JAXA職員(所属当時はNASDA)だったのか、大いに疑問だ。夜間の飛行機はおろか、専門分野の天体に関する知識すらない。少なくとも火星、土星くらい指摘できないのはどう考えてもおかしい。

なお筆者は知り合いを頼って、能義氏と同じ部署(中央追跡管制)に長きにわたって所属されていた方に照会していただいた。まだ結論は出せないので今のところはご想像にお任せするが、「能義利一 宇宙」としてキーワード検索をかけても論文などが一切出てこない反面、過去に鹿児島県において自己啓発系イベントを主催した人物が出てくる。これが本人かどうかは知らない。
正規の職員だったかどうかの真偽を別にしても、飛行機も星もわかってないのだから少なくともこの番組企画にとって著しく不適任な人物だったことだけは確かだ。
番組を信じてしまった人達は元JAXAという肩書きに騙されている。

矢追さんが認めたってダメ

番組ではUFOディレクターの矢追純一氏に映像を見せ、電話で「明らかにUFOと言っていいと思います。地球上のモノではないと言える」とお墨付きをもらうこともしていた。
しかしあの人はUFO番組は数多く手掛けたけどべつに研究家じゃないし、テレビの商売としてなんでもかんでも「UFOです」って言う人だからね。あんな人に認めてもらって喜んでちゃダメ。
番組内では「ないことを証明するって難しい。ありとあらゆる可能性を消去していかなければいけない」とよくわからないことを言っている。じゃあ「ある」というきちんとした証明をしてもらいたいものだ。

子供への配慮を

小学生の娘さんが実名、顔出しで出演していたのだが、学校でいじめられたりしないか心配だ。子供に罪はない。テレビ番組はもちろん、父親の岡本氏も配慮すべきだろう。

本物のUFOはいない…そう簡単には

そもそもUFO(もちろん宇宙人の乗り物を含む未知の飛行物体という意味のですよ)が存在するという前提で話されているのがいけない。
常識的に考えればそうした存在はあり得ないので、夜空に飛行物体が見えた場合、それは飛行機やヘリコプター、星、人工衛星、自然現象などの見間違えであることがほとんどなわけだ。

UFO呼びなんてウソ

この番組に限らずUFO呼びというのは、
  1. UFOが存在する
  2. UFOを呼べるテレパシーのようなものがある
と、常識であり得ないことを二つ重ねているのだ。存在しないものを呼ぶのに存在しない能力を使ったら、それはもう嘘でしかない。

今回の岡本氏のやり方もこれまでの多くのUFO呼び同様、
  • 物の見分けがつきにくい夜間
  • 飛行機がひっきりなしに飛び交う時間帯と場所
という条件下でたまたまどこかに見えた光(ほぼ間違いなく飛行機や星、地上の光)を、知識のない人達に対してUFOだと言ってるに過ぎない。

本当のUFOが飛んでたら大変

もしあんなに未確認の飛行物体がホイホイやって来てバンバン飛んでいるなら、日本の国土防衛上の脅威だし、福岡空港をはじめとした近隣の航空の危険となる大問題だ。墜落でもしたら地上にも被害が及ぶ。警察なり防衛省なりが動き出さないといけないはずだが、そのような事実はないし、安全が確保されるまで近隣の空港が閉鎖されたという話もない。
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それを例えば政府が隠している、UFOはレーダーに映らない、飛行機や星に偽装する、存在を知られたくないから夜にしかやってこないなどと言うのなら、それはこじつけの苦しい言い訳でしかない。偽装してまで存在を隠したいんだったら最初から姿を見せるな(笑)
疑われたくないなら、真昼間に誰もが疑いようのないような形で目の前に大きく出現/着陸でもさせればいい。それをなんだかんだ理由つけてやらない/やれないのはインチキでしかない。

※UFO事件簿なんてブログでこんなことを言ってしまうのは身も蓋もないことは承知しているが、少なくとも宇宙人の乗り物としてのUFOが存在する明確な証拠は一切ないのが現実だ。それでも未解明の不思議な事件があるから解き明かそうとし、そのためにまずニセモノや誤りを除こうとしているのがこのブログ…というか運営者・雅のスタンスだということをご理解願いたい。

まとめ

UFO呼びの自称霊能力者、知識のないスタッフ、飛行機も知らず天体も指摘できない自称元JAXA。あまりに低レベルな内容の上、娘さんのためにも良くない。
この番組で特に気になったのが、明らかな嘘/間違いを、テレビという影響力のあるメディアが元JAXA…いわば科学者という肩書きを通して不思議な物体だと追認してしまっている点だ。
ただのUFO呼び企画だけだったら「またか…」という感じでほっとくのだが、今回はネット上で「すごい!」などと信じてしまっている書き込みが非常に多く、逆に飛行機や星だと指摘する書き込みがほとんどなかった。そのためUFO好き、宇宙好きとして見過ごすわけにはいかず、嘘は嘘、間違いは間違いと指摘せざるを得なかった。

普段の番組内容は知らないが人気番組らしい。いい企画もいっぱい放送しているんだろうが、少なくともこの企画に関しては明らかに良くない。改めるべきだ。
番組は2021年6月現在、Amazon prime videoで当初の3回分が見られる。1ヶ月間の無料体験もできるので、ぜひ自身の目で確かめて欲しい。

追記 日本テレビ「月曜から夜ふかし」で取り上げられる

「福岡放送が撮影した一番すごい映像」
下方衝突防止灯の赤い閃光に照らされた翼のエンジンが映っている
日本テレビ「月曜から夜ふかし」より
映像を見て首をかしげる二人
日本テレビ「月曜から夜ふかし」より
2019年3月4日深夜に、日本テレビの「月曜から夜ふかし」でこの話題が紹介された。
夜ふかし向けにあらためてUFOを呼びをした現場には、岡本氏のほかに今回も能義氏が来ていた。(UFO呼びシーンは2月13日収録の模様)
放送時間は短かったが、一番すごい映像というのを見て司会のマツコ・デラックスと関ジャニ∞の村上信五が「飛行機じゃないの?」と感想を述べていた。
ツイッターの実況でも初見の人は「明らかに飛行機だ」と認識した人がほとんどだったが、すでに発見らくちゃくを見ていた人達からは
「番組の一部を切り取って嘘っぽく放送された」
「全編見れば他に飛行機じゃないのが映ってた」
と怒っているのが目立った。飛行機じゃないのって、明らかな土星とかほとんど天体だと思うのだが。そもそも発見らくちゃく側が自信を持って出してきたのがあれなんだから、それを言っちゃあおしめえよ。(ちなみに福岡では放送直後に発見らくちゃく該当回の再放送があった)
筆者から見れば信じてしまうことの方が不思議なのだが、全編を見た人に信じる/信じたいと思わせてしまう何かがあるのかもしれない。それはそれで「何でもないものをUFOと思い込んでしまう人達」のモデルケースとして興味深くはある。
ところでこの番組でもまた岡本氏の娘さんが実名顔出しで出演していたが、本当にやめた方がいいと思うのだが…。

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追記 再び発見らくちゃくでこの話題を取り上げる

2019年4月1日深夜放送の発見らくちゃくで、再度本件が取り上げられる。(1日、8日の2週連続)
そのロケ(2月11日)に望遠鏡ショップである「天文ハウスTOMITA」のスタッフも検証のために呼ばれたそうで、その時のエピソードがショップのブログに載っている。(下記参照)
さすがに天体や飛行機を見慣れた方々だけあって、ちゃんとアルデバランやシリウスといった天体だと指摘し、相変わらずだったらしい能義氏による旅客機をUFOだといういい加減な発言にも「元JAXAという肩書で権威があるように思われてUFOになってしまうのが怖い」と苦言を呈している。
こうしてまともな知識と感覚のある方々が誤りの指摘に声を挙げてくれるのは嬉しい。願わくばさらにもっと多くの懐疑的UFOファン、天文ファン、航空ファン、科学者などに声を挙げて欲しいところだ。自分のような無名の人が一人二人誤りを指摘しても耳を貸さない人もいるので。
筆者の住む地域では直接放送を見られないのが残念だが、何らかの方法で見られたら確認したい。

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1日の前編を見ての追記

内容全部にツッこむのは大変なので、重要な点だけ書くことにする。
※内容については「九州まとめ速報 うらきゅー」というサイトが画像付きで詳しく紹介してくれている。
能義氏の説明
能義氏が指摘する旋回する飛行機の横方向の傾きについては、カメラが斜め上を見上げるように撮影したからだろう。垂直に立てられたテレビにそのまま模型を合わせちゃダメ!

明らかな土星をUFOと言ったことについて、岡本氏の「UFOは飛行機や星に擬態化する」という主張を紹介していた。これはインチキコンタクティの常套句で、予想したとおりだ。擬態とか偽装とか言い出したらなんでもありだ。常識で考えてそんなことはありえないのは誰でもわかるだろう。こんなことを言い出す霊媒師とやらをまだ信じるつもりか?
これを「夢がない」とか「UFOなんかに何マジになっちゃってんの?」などと言うのならそれはごまかし、話のすり替えだ。
※百歩譲って土星に擬態したUFOが空にあるというのなら、本物の土星と2つあるはずだ。どうせ1つしか見つからないだろうが。

これを番組として否定する断りも入れずそのまま放送していたことに良識を疑う。
平成の初期、カルト宗教等の似たような荒唐無稽な言い分をメディアが放送し、中には信じてしまう人達も出た。今回も実際ネットで「擬態」を信じている人達がいた。
メディアが安易にオカルトを認める土壌を作り、科学者達もバカにして放置した結果、どんな悲惨な事件が起きたか忘れたんだろうか?

立証責任は岡本氏および能義氏、番組スタッフにあるのだが、これで「徹底検証」などと言っているのだから、来週の後編も期待が持てない。まさか「信じるか信じないかはあなた次第」とか言って曖昧にしたりしないよね?
番組冒頭と次週予告の字幕
番組冒頭と次週予告に表示された字幕で「この子のための最後の戦い」とあったが、「あんなものUFOじゃない」と言う常識的な人達を悪者扱いして、UFOを肯定する気満々じゃないか? あの娘さんのためを思うなら、より一層誤りを正すべきだろう。
能義氏はともかく、スタッフも岡本氏も、今ならまだギリギリ「知らずに思い込んでいた」ときちんと詫びて訂正すれば済む段階だと思う。誰だって間違いも失敗もする。どうか引っ込みがつかなくなる前に、
あの子のために大人の責任を果たして

4月8日の後編を見ての追記

またネットに上がってた動画(一部カット済みだったが)と、 九州まとめ速報 うらきゅーで確認。
PlaneFinderで撮影時のフライト状況を再現した。
福岡空港を離発着する便をはじめ、多数の航空機がひしめき合っている。
こんなところに未確認機が飛んでいたら安全上大問題!
筆者の見た範囲で、既知の航空機(旅客機やヘリコプター)ではないと断定できるようなものは一切なかったんだけど、「UFOは星や飛行機に擬態する」なんてことを信じてる人達が相手じゃ、こちらがどんなに苦労して説明してもムダだ(笑)
機体まで写せるような高感度カメラも使ってないし、今回はFlightradar24さえ使ってる様子がない。星の会・山田氏が「あれは星だ」と指摘したシーンも全部カット。検証する気なんて最初からゼロだったんだろう。
挙げ句の果ては「知らないものを素直に受け止める度量が必要」と、まるで批判側が悪いような結論。スタッフの不誠実さもよく理解できた。良心が痛まないんだろうか。せいぜい怪しげな霊媒師(霊能者だっけ?)/自称元JAXAとつるんで信用を落としていればいい。
ここまでの検証で少しも納得できない人はそのまま一生信じてればいいが、今後気軽にカルトとかを煽って社会に迷惑をかけないようにしてほしい。詐欺被害とかに遭うのも自分だけにして。真剣なお願い。

関連情報

4月15日の月曜から夜ふかしを見ての追記

日本テレビ・月曜から夜ふかしより
現場付近と撮影方向(画面奥が北)
グーグルストリートビューより
 日本テレビ「月曜から夜ふかし」が再度岡本氏にUFO呼びをさせたものを放送。ネットでの事前の告知も小さく、実際番組内での扱いも前回以上に短かった。ロケ日は3月13日のようだ。
参加したのは岡本氏の他、能義氏、発見らくちゃくの藤谷ディレクター、夜ふかしの中西ディレクター。95倍の望遠カメラ、超高感度カメラを用意して臨む。
ステラナビゲータ11でシミュレーションしたロケ当時の久留米の空
橋の上のギャラリーに教えてもらった光体は、方角と赤っぽい色からしてうしかい座のアルクトゥールスにまず間違いない。これを指摘できない能義氏、ほんとにインチキ。
動くこともなく最後は消えたのだが、雲に隠れただけだろう。色が変わったのは、カメラの露出やピントが変わってちゃんと色がわかるようになったためだと思う。(他にも理由はあるかもしれないが)
現場は「UFOっぽいですよね!?」などと騒ぐが、マツコは「わかんないわよ、あんなもん…」と不満。
「十分UFO撮れてる気がします」「今日は結構撮れた」という中西D、能義氏、藤谷Dらにマツコは「何甘っちょろいこと言ってんだ、お前なコノヤロー! 母船級(のUFOを呼べ)って言ってんだろこっちは!」と怒り爆発(笑)
岡本氏は「向こうも見せる人を選ぶ。純粋に見たいという感じを向こうが認めると、それなりに重要なのを見せてくれる」とまた言い訳。
マツコが「中西に邪念があるのよ」と、自分のスタッフのせいということにし、岡本・FBSサイドの責任を曖昧にしてうまくまとめていた。
夜ふかしでは「宇宙人に認められるまで頑張ります」とのことだが、たぶん岡本・FBSと組むことはもうないと思う。
岡本氏、ロケ後に自身のFacebookでは「大成功」と書いていたので、また飛行機や星の事をUFOだって言い張って得意になってたんだろうけど、日テレスタッフの前ではバレバレ過ぎてカットされたんだと推測される。

長ったらしいページをここまで読んでいただいた皆さんも、お疲れ様でした。
不思議なものを探す「夢」っていうのは、よく調べもせずになんでもかんでも「不思議! 本物!」って言うことじゃないですからね。あんなバレバレなものを「不思議でしょう!?」って放送されたということは、視聴者のレベルを見くびってバカにされてるんですよ。
まだ納得いかない方々、詐欺とかに気をつけて。

4月26日の追記

実は2月に番組スタッフから連絡もらって若干の情報を聞いていたので、それを踏まえて少し加筆/修正した。詳しくはページ最上部で。

これ以降の追記

ページが長くなりすぎたので、今後この関連の話題があった場合は、以下の別ページに追記していくこととする。

28 件のコメント:

  1. 月曜から夜更かし出演記念で発見らくちゃくの再放送がありました。それをを見ましたが、飛行機が飛んでいる時にとても速い球体が通りすぎていましたが、あれは何だったのでしょうか?

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    1. こんばんは、雅@運営者です。
      おそらく斉藤氏が「流れ星が来た、偶然だけど」って言ったシーンかと思いますが、飛行機を追ってカメラを動かしたために背後に見えていた星がそのように見えたんだと思います。

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    2. 返信ありがとうございます。流れ星だったんですね、気づきませんでした。すいません。
      流れ星だと分かってスッキリしました。ありがとうございました。

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    3. いえ、一般的な流星ではなく、カメラを動かしたために動いていない星が相対的に動いて見えたものです。

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  2.  発見らくちゃくと夜ふかし両方見てます。夜ふかしを見た次の瞬間、あれを全国放送でやるか?と愕然としました。投稿と同じことを私も思いまして、発見らくちゃくの再度のUFOネタの録画を見て、誰か調査してるんじゃないかと検索し、ここにたどり着きました。
     もちろん、UFOや心霊を脊髄反射的に毛嫌いするのもよくないですが(通常はあくまでエンタメとして見るなら問題なし)、今回のはあまりに稚拙過ぎて、これは疑う以前の問題だと・・・。本当はUFOとか心霊とか大好きなんですけどね。
     さて、大方こうだろうと思ってましたが、ここを見て、理路整然とした説明で腑に落ちました。ありがとうございましたm(__)m

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    1. こんにちは、雅@運営者です。
      お役に立てて良かったです^^
      あれをUFOだと信じちゃった人も、一読してくれるといいんですけどね…。知識不足のために間違えちゃう/信じちゃうのはある程度仕方ない面もあるので。
      もちろん私の書いてることだって全部鵜呑みにせず、明らかなおかしい点があるのなら疑ってもらった方が健全ですけどね。

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    2. 貴方はこの放送最初から見た?あり得ないことが一辺にこんなに起こるはずないって100人が100人思うよ!すごいこじつけの説明してるけど無理あるって!

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    3. Unknownさん、こんにちは。雅@運営者です。

      本文にも書きましたが、こちらでは放送されてないため、ネットに勝手にアップされていた主にUFO呼びの部分を見ました。画像として貼った場面は大体見ていることになります。その部分を見ただけでも十分にそのおかしさを指摘できる内容です。
      見れば全員不思議に思うはずだというあなたの感想は尊重いたします。私の見ていないシーンで「ここを見れば絶対信じる!」というシーンがあるのならぜひ具体的に教えてください。
      またそれらを含めてあなたが「あり得ないことがいっぺんに起こった」と思った具体的、論理的な根拠をお示しください。私の推測に間違いがあるのでしたら訂正することはやぶさかでありません。

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    4. 飛行機の窓ってこんなにはっきり見えないですよ!相当近くでないと。しかもしばらく無音で停滞してるんですよ。近くなら凄い速さで飛んでいくはずです。飛行機なら誰もがすぐわかるって(~_~;)適当な推測はやめましょう!停滞と無音は証明できないでしょうが、無理なこじつけやっちゃいますか(笑)

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    5. Unknownさん

      飛行機の窓について語っているということは、月曜から夜ふかしでも紹介された「一番すごい映像」についてということでいいですね。
      窓がはっきり見えていたのはズームレンズで拡大しているからです。
      私が見た限り滞空してるシーンはないです。飛んでるのに合わせてカメラで追いかけてるシーンだけです。あったというなら具体的にどのシーンか教えてください。

      音について、
      ・ロケ場所の周辺は飛行機の航路
      ・各種ライトの位置と種類が飛行機と一致する物体が飛んできた
      ・しかし音が聞こえなかった or 聞こえづらかった or 気づかなかった
      …といった場合、飛行機なのになぜそうだったのかをまず考えるのが正しい態度で、「音がなかったから超常現象だ!」とするのは短絡的です。だいいち、音がしないというのはUFOである条件なんですか?
      思ったよりずっと遠くを飛んでたとか、気象条件で音が伝わりにくかったなどいろいろ推測はできます。しかし編集済みのテレビ番組からはこれ以上具体的にはわからなくて当然です。
      また、特に外のロケであれば周囲の音を拾わず出演者の声を拾うための指向性の高いマイクを使うでしょう。そのため、意図的にマイクをそちらに向けなければ周囲の騒音は拾いにくいでしょうし、編集段階でノイズリダクション作業をしていてもおかしくはないです。
      飛行機とされるものだけ飛行音がしたのも、マイクを飛行機に向け、編集段階で飛行音の周波数を強調していると推測されます。それが「UFOは音がしなかったけど飛行機は音がした」という番組内容に沿った編集ですから。

      逆に質問させてください。
      飛行機とあらゆる点で一致する各種ライト(衝突防止灯に照らされた翼のエンジンも映っている)がついている事実について無視されているようですが、どうお考えですか?
      あれが飛行機じゃないとすればどういう形の物体が飛んでいたのか、うちの談話室の方にでも図示してください。
      また本文にも書いたとおり、明らかな土星をUFO扱いしていること、UFOがバンバン飛んでるのに近隣の空港などが閉鎖にならないこと、そもそもUFOとテレパシーみたいな科学で立証されていない…むしろ否定されているようなものが、実在するかのように放送されたこと等々に疑問を持ちませんか?

      おっしゃるとおり、あれくらいは多少の知識があれば飛行機だと誰もがわかります。わからないのであれば、知識不足、UFOだと信じたい気持ちが強い、正常な判断を惑わす状態にあった…などが考えられます。誰にでも起こりうることです。

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    6. 素晴らしいです。納得しました。

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    7. Unknownさん
      もし本当にご納得いただけたのであれば幸いです。

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    8. 納得って人は私ではないです!成りすましです

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    9. 完全に管理人に論破されてんだから
      言い訳せんでいいから非を認めろ

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  3. はじめまして。説明みてなるほどと思ったのですけど、ちょっとだけ質問してもいいですか?
    UFOと思って質問してる訳でじゃないので。
    赤、緑、あと飛行機の窓の光なんですが、緑の光が赤より右側ですよね?
    もし窓が見える角度で飛んでたなら赤より左にならないのでしょうか?
    あと遠目からアップで撮って窓が見える位置なら緑はもっと窓よりにならないものでしょうか?
    撮影した位置、角度がわからないからなんとも言えないんですけど。
    なんか緑の位置が不自然に見えたのでちょっとお聞きしたかっただけです。

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    1. 匿名さん、雅@運営者です。
      月曜から夜ふかしについて追記した画像の機体は、真横ではなく若干奥に向かって飛行しているためだと思います。水平に構えたカメラで画面右下に傾いて映っているのもそのせいでしょう。目撃地を右側に見ながら左旋回しているんだと思います。
      夜間に機体が見えず、光点だけだと奥行き感がなくなる錯覚を起こしますよね。
      私が描いた「機体の見え方のイメージ」も急いで作ったんで厳密には正確じゃなかったでしょう。模型や3D画像で示せればわかりやすいので、私も確認のためその方法を探してみたいです。

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    2. 管理人さん、お返事ありがとうございます。
      もう1つお伺いしたいのですが、飛行機が旋回する場合、90度近く機体を傾けるのでしょうか?
      らくちゃくをスローで見て自分は飛行機かなって思っているのですが、この画像が遠目で撮影して、飛行機が目撃地を右にし左旋回の場合は90度近く機体を傾けてるようになるんですよね。
      仮にこれが真上に近ければ機体はそこまで傾いてないですよね?
      紙で飛行機の形に切り取って角度試したのですが、カメラと飛行機の位置が水平に近いほど機体は90度近く傾いてるんですよ。
      飛行機が真上で上空どれくらいだと音は聞こえないものですか?
      夜ふかしのエンジン映ってる画像と紙で作った飛行機の角度を照らし合わせると確認しやすいと思いますよ。
      じゃなぜ音が?っていう疑問多いと思うので真上をどれくらい離れたとこを飛んでたから聞こえないって説明あるとみな納得するかと思います。
      揚げ足取りみたいな形になり申しわけありません。
      ただ管理人さんの意見は間違いではないと思うので付け足しみたいな形で書かせていただきました。
      長文申しわけありませんでした。

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    3. そこまで説明しなくても良くないですかね?
      飛行機は中の乗客に無理のないように普通に飛行して旋回なりなんなりしていたんですよ。あとは撮り方、見え方の問題です。情報も少ない中、それを私一個人が完璧に証明するのは労力の問題も含めて無理です。
      音が聞こえなくなる距離の件も、飛行機の種類、飛行状態、環境条件などによって全部変わってきますから、そんな簡単に言えるものでなく、とても私の扱える範疇ではありません。

      また先日の番組では岡本氏の「UFOは星や飛行機に擬態する」という主張を紹介してました。そんなありえない説明で納得する人達がいるなら、こちらがどんなに言葉を尽くして説明しても決して納得はしないでしょう。

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  4. 撮影場所がうちから近いと思います。
    私もUFO否定派ではありませんが。。

    福岡空港から飛行機が、南に飛ぶ日の同じくらいの時間に同じ場所で撮影、観察すれば、同じ様なもの撮影できますよ。(風向きによってですかね?こちらを通らない時もあるので)

    小郡、鳥栖、久留米あたりは福岡空港から飛んで来た飛行機が、ちょうど旋回するあたりなので、斜めになった感じに見えます。これも天候によって違いがありますけど。

    音も雲や風の状況ですごく聞こえたり、普段はほとんど聞こえないです。

    番組のメンバーの方々が、確認できていない飛行物体なので、文字通り未確認飛行物体でしょうが、この辺りに住んでる人ならよく見る飛行機でしょうね〜。

    番組メンバーがUFOではないと否定できそうにない雰囲気になってるので、仕方ないでしょうが、関係者が不幸にならない落とし所で締めてもらいたいです。

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    1. 匿名さん、雅@運営者です。
      あの「インディペンデンスデイ飛行機」の撮影時にカメラがどっちを向いてたかは正確にはわかりませんが、おっしゃるとおり福岡空港発で久留米市の東方で旋回して羽田や成田方面に向かった便だと推測しています。要するに「現場付近は航路」のところに貼った航路です。
      やはり音はほとんど聞こえないですか。最近のエンジンは騒音対策でしょう、音が小さめのものもあるという話も耳にしたので、条件によってはさらに聞こえづらい場合があるのかもしれませんね。貴重な情報どうもありがとうございます。
      最近のネット炎上の叩きのように、よってたかってボコボコになんていうのは大嫌いですが、少なくとも誤った内容の放送をしてオカルトを安易に煽ったので、スタッフ、岡本氏、能義氏ともどもその分のなんらかの責任は負うべきだと考えます。
      自分も決して頭からのUFO否定派ではありませんが、いろいろな事件を調べても肯定できる要素がほとんど見つからないので、止むを得ず否定するような記事ばかり書く羽目になってます(笑) さすがに黒のものを白とは言えませんから。

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  5. 自分は田舎の方に住んでおり、夜の場合は飛行機の音が聞こえれば頭上を越される前に飛行機を見つける事ができ、夜に関しては音がして飛行機を見つけられないことは1度もありません、同僚+近所のおじさんにお爺さん達と屋外でよく酒を飲んでどんちゃんしてますが、それでも飛行機の音わかります。
    飛行機は動いている場合は常に音を出していますし、そして全方向球状に広がっていますよね、
    「目で見ている方向から飛行音が聞こえないため音が無いと勘違いした」
    「実際はその数秒後に聞こえてきた」
    とのことですが「飛行機の音について」この説明では、すみませんが自分では全く理解できません。
    音は当然、前方方向の斜め上下左右にも広がっている、つまり旅客機のような飛行機は音を追い越して秒速340m以上で音が聞こえる前に飛行しているという事ですか?

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    1. 匿名さん、雅@運営者です。
      たしかにおっしゃるとおりですね。その位置に飛んでくるまでに発していた音のことを考慮に入れていない、無理な説明になっていました。
      後で取り下げて訂正します。ご意見大変ありがとうございました。

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  6. あの場所は陸自のヘリコプターも通ります。
    具体的には大分の九重演習場から佐賀の目達原駐屯地を移動するヘリコプターです。
    通過した航空機のいくつかは明らかにヘリコプターでした。
    また、通称ニンジャという最新ヘリコプターも通ります。無音飛行や不可解な動きをする航空機はだいたいニンジャです。

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    1. 情報どうもありがとうございます。
      主に4月8日放送分についてでしょうか。たしかにヘリらしきものもうかがえましたね。
      目達原(めたばる)駐屯地は撮影現場から10kmも離れておらず、日出生台(ひじゅうだい)演習場(九重演習場というのはこれのことでいいでしょうか?)までは上空を通って一直線ですね。
      ニンジャ(OH-1)はかなり機動性能は良さそうですが、かなり静音性能も高いと考えていいでしょうか? 少し検索した範囲では静音性能まではわかりませんでした。

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  7. ニンジャは最新兵器のため性能が秘密です。ですが、夜間訓練で高良台演習場付近を無音飛行していたのを見た事があります。
    無音とは言え、トラックのエンジン相当の音は出ます。その時はヘリコプター独特のバタバタ音は全く聞こえませんでした。200mも離れていたら周囲の騒音にかき消されるのてUFOと間違うでしょうね。
    もっと旧型のアパッチやコブラも無音飛行が出来ます。これも目達原駐屯地にありますね。
    沖縄の嘉手納飛行場で無音飛行の訓練を見た事があります。ニンジャの方が静かでした。

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    1. YouTubeでOH-1の動画を見ると、やはりそれなりの大きなプロペラ音がしているようでしたが、静音飛行のモードもあるんでしょうね?
      8日の放送分の収録時にニンジャかそれに類する静音ヘリが飛んでいたかはわかりませんが、付近で音のしないヘリがあってもそうしたものを疑う余地がありそうですね。
      今回の件で明確に「音がしなかった」とされているのは昨年12月に放送された「インディペンデンスデイUFO」なのですが、エアバスA320あたりが正体ではないかと目されているようです。しかし自分は点灯しているライトの数からもうちょっと小型機も疑ってます。静音飛行のできる自衛隊機で該当するのをご存知でしょうか?

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  8. はじめまして。旧サイトから楽しく拝見させてい頂いております。

    今回の管理人さんのお気持ち察します。
    TV等のバラエティでUFO等取り扱うのはおもしろくて私も好きですが、いかせん専門家がほぼほぼ専門外の素人で辟易してます。今回も、元JAXA職員の方の専門が人工衛星の追跡管制や航空管制システムじゃないですか。

    なんで天体物理学者や天文台関係者をキャスティングしなかったのかが不思議です。元JAXA職員でも専門が人工衛星や航空管制システムじゃ、飛行機や星の区別がつかなくて当然だと思います。
    JAXA職員全員が星に詳しい訳ないですからね。それに航空管制といってもシステムが専門なら実際の飛行機についてどれくらい知っているのかも甚だ疑問です。『元JAXA職員』って肩書だけで呼ばれた感が致しかねます。

    私の知っている限り、メディア等でオカルト界にて専門家と紹介される人は自分の専門分野以外の事なのに平然とその分野の専門家として意見を言うことが多々あると認識いています。

    今後とも運営者様のUFO情報を楽しみにしております。

    長文、大変失礼致しました。

    ※私も該当する番組をネットで一部しか見ていない事だけご了承頂きたいです。

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    1. こんにちは。
      能義氏がどのように選ばれたのかはわかりませんが、まともな天文、航空関係者から断られまくった末なのかもしれません。「霊能者のUFO呼びやるんで出演してください」と言われたら断る気持ちわかりますから(笑)
      おっしゃるとおり、自分の不得意な分野を自信満々に答えてしまったのがいけないですね。不得意と言ってもせめて土星や窓明りまで見える飛行機くらい気づけよって思いますが、UFOだと言われて見ているうちに暗示にかかっていたのかも?

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