2018年1月18日木曜日

UFO事件の分類

天文学者で、アメリカ空軍のUFO調査機関「プロジェクト・ブルーブック」の顧問天文学者を務め、UFO界のガリレオとも呼ばれる、研究の第一人者ジョーゼフ・アレン・ハイネック博士によるUFO目撃事件の分類方法を以下に示す。
ジョーゼフ・アレン・ハイネック博士

S=P図表による統計

UFO事件を、以下に示す奇妙度、可能度という尺度によって表すのがS=P図表である。
ハイネック博士によるS=P図表

奇妙度(不可解な情報の量/strangeness rating)

  • 一つの報告がどれほど風変わりであるかの尺度。
  • 報告が含んでいる常識的言葉で説明し難い情報単位の尺度。
  • 例えば飛び方が気球や飛行機とは考えられない夜空の怪光は、説明し難い点が動き方だけなので、奇妙度は低くなる。
  • 逆に車の近くに着陸し、車のエンジンを止め、ラジオを聞こえなくし、ヘッドライトを消し、地面に痕跡を残し、知性によってコントロールされているらしい怪飛行体は、奇妙度が高いこととなる。

可能度(信憑性、信頼性/probability rating)

  • めったに詳細な写真などの証拠は存在しないので、報告者の証言の信頼性が判断基準となる。
  • 当然、正気で社会的信頼の厚い人物による報告の方が、仲間内で評判の良くない人物による報告よりも信頼度は高くなる。

個々の事件の分類

遠距離から観察された目撃報告

夜間発光体(ノクターナル・ライツ/nocturnal lights)

S=P図表ではNで表される。
夜間に目撃された発光体。

日中円盤体(デイライト・ディスク/daylight disc)

S=P図表ではDで表される。
日中に目撃されたUFOで、便宜上「円盤体」と呼ぶが、その形状は必ずしも円盤でなくてもよい。

レーダー=目視(ビジュアル)

S=P図表ではRで表される。
レーダーによる観察と視覚による観察とが一致し、高い確率で同一の出来事であると立証されたもの。
ハイネック博士によれば、レーダーだけの観察は目撃事件から排除される。これは自然的原因(レーダーの機能不全、異常な気象現象、目では見えない鳥や昆虫の群れなど)によって説明できないということを立証するのが困難なため。

近距離からの目撃報告

接近遭遇(クロース・エンカウンター/close encounter)

UFOは点でなく広がりをもって確認され、細部もかなり見える程度に近い距離(一般的に500フィート(約150m)以下)から目撃された物体に関する報告。
close encounterという言葉からすれば、「接近」ではなく「近接」が正確な訳のようだ。

第一種接近遭遇(close encounter 1st kind)

S=P図表ではⅠで表される。
単純な接近遭遇。近距離からUFOが目撃されるが、周囲の環境へ影響を及ぼした事実がないもの。

第二種接近遭遇(close encounter 2nd kind)

S=P図表ではⅡで表される。
近距離からUFOが目撃され、生物、無生物の双方に物理的影響を与えたもの。(例えば植物などが押しつぶされる、燃える、焦げる、木の枝が折れる、動物がケガをする、機械などの一時的故障、エンジンが止まる、ラジオが聞こえなくなる、車のライトが暗くなったり消えるなど)

第三種接近遭遇(close encounter 3rd kind)

S=P図表ではⅢで表される。
UFOの内部や付近に知的生物の搭乗者の存在が報告されるもの。
ただしコンタクティの報告は信頼性が低いので入れてはならない。

第四種接近遭遇(close encounter 4th kind)

S=P図表ではⅣで表される。
ハイネック博士の分類に付け加える形で後の研究者が追加した分類で、UFO搭乗者による目撃者のアブダクション(拉致)が報告されるもの。

スプレッドシート化してみた

ハイネック博士のS=P図表は少々見づらいので、参考までにスプレッドシートに直してみた。

参考資料

  • 学研・世界UFO大百科復刻版(ムー特別編集)
  • 第三種接近遭遇(J・アレン・ハイネック)

0 件のコメント: