美女と野獣事件《特別掲載》

1995年〜1998年頃、7月の夜遅く
日本/某県の山中にある県道

概要

深夜、森に停めた車の中にいたカップルが、まぶしく輝く銀色のUFOに追われる。
逃げる途中、警察のスピード違反取り締まりにあって調べられたため、記録が残っている。
近隣の住人からも目撃証言があった。

おことわり

本件は匿名掲示板2ちゃんねるのオカルト板の「ハードなUFO議論モトム 2」という2002年5月のスレッドに書かれていた事例である。
なんとも不気味な事例であり、ネットの大海に埋もれてしまうのは惜しいので、特別に取り上げる。
発言した本人は話が広まることを好まないようだが、匿名掲示板とはいえ自身の意思で発言されたこと、過去ログとして現在も読めることなどから、短くまとめる形で転載させてもらうことにした。原文はリンク先の2ちゃんねる過去ログで読んでほしい。
発言者の全体的な発言傾向から信ぴょう性は感じられるものの、裏付けの取れていない匿名の書き込みであることに変わりはないので、怪談話程度に考えてもらえればいいかと思う。

謎の研究者エンジェル・パス氏

証言者はエンジェル・パスというハンドル名を名乗る人物である。
UFOや周辺情報の知識があり、非科学的な議論をしてくる発言者に対して批判をするなど、信頼の置けそうな発言をしている。

氏の語るところによれば、高校の時にUFOを目撃してから関心を持つようになり、大学卒業後にUFOとは関係ない雑誌社で働きながら(個人的に?)研究しており、それと兼任で某財団のUFO調査に加わっていた。
その財団は、青少年への科学普及を目的にした、地方県のまともな公益財団法人(発言当時現存)である。
そしてそこが主催する「オウム真理教事件を受け、似非科学などを科学で解明して青少年を啓蒙する目的で作られた、UFOなどを調査・研究するチーム」に参加していたというのだ。
若手科学者を中心に3年ほどの間UFOと気功について研究したが、公的補助金を受けて活動していることを議員に問題視されて活動を中止。結果を公表しないまま研究データが廃棄された。
介良事件も調査し、事件当時の地域性について言及したのもこの人物だ)

2002年の発言時点では、メンバー個人が保管していたデータをまとめて出版する予定があった。
しかし13年を経た現在まで、自分の知る限りそのような本は出版されていない。

財団で調査・研究を行った事例約350件の内訳は以下のようだったという。
  • データ不足で分析できず——約50件
  • 明らかな誤認——約280件
  • 研究しても未解明——約20件
    • 白っぽい光を放つ光球の事例(未解明だが自然現象が疑わしい)——約10件
    • まったくわからなかった事例——約10件
スレッドの発言207〜212にかけて書かれているのが最後の「まったくわからなかった事例」のうちの1件だ。
前置きが長くなったが、紹介しよう。

詳細

美女と野獣事件

日時:日時不明、1995年〜98年頃で7月の夜遅く
場所:地方の中核都市のベッドタウンと山中の辺鄙な過疎村をつなぐ県道
天気:晴れ。星は見えるが月は出ていない。
目撃者:若い男女のカップル、近隣の村人数人
調査日:事件発生の約3ヶ月後

カップルを襲う謎の光体

事件が起きたのは、地方のちょっと大きな中核都市のベッドタウンと、山中の過疎の村をつなぐ県道。途中には水田と少しの森があるだけで、民家も何もない。

7月の夜遅く、県道沿いの森の中に若いカップルが車(パジェロ)を乗り入れ涼んでいた。
晴れた夜で星明りがきれいだったが、月は出ていなかった。

しばらくして県道の街側から、車のヘッドライトよりもずっと明るい光が音もなく近づいてくるのに気付く。光は県道の10mくらい上を、道に沿ってゆっくりと飛んでいた。
それは大型バスくらいの直径と高さのパンケーキのような銀色の物体で、ゆっくりと回転しながら発光していた
近づいた光は最初見た時よりも明るく感じず、直視することができた。
二人が見守っていると、光体は森の横でいきなり方向を変え車の上にやって来ると、ウィーンというなんとも言えない妙な音を立て、まぶしく発光し始めた。 

パニックになった二人は車を急発進させ、県道を街の方に逃げ出した。
後ろからはその光体が追いかけてくる。

スピードを上げ半狂乱になって逃げる車を光体はしばらく追ってきたが、街に近づくと急に反対方向へ飛び去って行った。

警察の取り締まりに救われる二人

二人は光体が飛び去ってからも、スピードを上げたまま県道を街の方へ逃げ続け、スピード違反の取り締まりをしていたパトカーに停止させられる。
車を出て、おびえた表情でパトカーに駆け寄って来た二人を見た警官は、後の取材で
「あれほどおびえていた人間が、自分達を見てあれほどほっとした表情を見せたのは初めてだった」と語った。
 気の毒に思った警官により、測定機器の誤作動ということにして反則切符は免除された。(時速60km制限の県道で150km近く出していたという)

半信半疑の警官は、現場へ行ってみようと言うが、二人は断固として拒否をした。
仕方なく応援のパトカーを呼び、二人を連れて現場に向かった。

村人達にも目撃されていた光体

現場に着いても、車が急発進した痕以外の異常は見られない。
その旨無線で報告すると、先に進んで山腹の村の駐在所に寄れ、との指示があった。
村の駐在所に着くと、同様の大きな光る金属製のパンケーキを目撃した数人の村人が、不安になって駐在所に集まっていた。
駐在所の警察官もそれを目撃していたことがわかる。
その夜警官達は、明け方までその駐在所で不安な村人の相手をした。

エンジェル・パス氏達の調査

事件の3ヶ月後にこの事を聞いたエンジェル・パス氏らは、調査を開始した。
警察署長からは「どこの警察かわかるように公表しなければ」との条件で許可をもらう。
これは前述のように違反を免除したことが問題となったからであった。
該当の警官達に個別に話を聞くが、齟齬がなかった。
また村で夜明かしした警官の給与明細から、終日勤務をした割り増し手当てをもらっていることを確認した。 

目撃者二人には警察から連絡を取ってもらい、許可を得て事情をうかがった。

被験者達との面会

男性はがっちりとした地方公務員で、話の中身も理路整然としている。
女性の方は目の覚めるような美少女。(これが仲間内で呼んでいたこの事件名の由来だという(笑))
事件以来その道さえ通っていないと嫌がる二人をなんとか説得し、昼間に現地調査を行った。
その後にもう一度、エンジェル・パス氏ら調査員だけで夜間に現場検証をした。
山腹の村でも事情聴取し、全員の話に齟齬がないことを確かめ、調査を終了した。

未解明事例

結局この事件について、エンジェル・パス氏らは解答を出すことはできなかった。
写真などの物証はないが、警官を含む複数の目撃者がいてそれぞれの話に齟齬がない。
しかし肝心の物体の正体がまったくわからない。(天体などの誤認の可能性は調べつくしたという)
エンジェル・パス氏らはこれを「未解明事例」に分類した。
これほど見事ではないですが、似たような事例が3年で10件ほどあったのです。
私が「未確認事例」について、いわゆるビリーバーという肯定派には断じてなれませんが、完全に否定派になることもできないわけがわかりましたでしょうか。

エンジェル・パス氏の推測

(以下はだいぶ後になった5月23日の発言414に書かれたものの要約である)

電飾付きリモコン気球、リモコンヘリなども検討したが、物体の大きさとスピード、そして想定される航続距離等の細かな計算の結果、不可能だろうと結論した。
無人偵察機説も、近場にどこの基地もない上、大きさが全く違うということから除外した。
村おこしのための狂言説は、関係者が誰も公にしたがらないのであまり考えなかった。

自衛隊は、予算として公開される範囲ではUFOと見間違うようなRPV(無人操縦機)は保有していない。
在日米軍が持っている可能性はあるが、自衛隊に貸し出すことはまずない。
自衛隊特殊部隊が機密費で購入した機材という可能性もないわけではない。
だから、ひょっとして...というのはありうるんですね。
この辺は興味ある方が調べられたら面白いと思います。
ただし、何の結果も得られなくとも仕方ない、それが当然だと思ってくだされば...

考察

実話だとすれば、かなり興味深い事例であることは間違いない。
場所が公開されないのが残念だ。
仮に自衛隊などの特殊な機械だったとして、秘密の作戦ならわざわざ目立つように発光し、カップルの車上に来て驚かす必要があるとは思えない。
他の多くのUFO事件にも共通する、秘密にしたいのか、存在を知らせたいのか、どちらとも言えない感じがある。

もしかしたらであるが、米軍などが民間人の反応を確かめるため、軍事目的の飛行船のようなものをわざと目撃させたのではないかとも想像してみる。
ベルギーのUFOウェーブで目撃された三角形のUFOが、米軍ステルス機の他国上空での無断テスト飛行という説もあるからだ
本当にベルギーのそれがそうなのであれば、同盟国の日本でも似たようなことをやらないわけがない。
冷戦中に、敵国ソ連の上空でU2偵察機を飛ばしていた事実もある。U2偵察機は高空であったが、これは地上付近をで低速で偵察するためのものだ。
未確認の飛行物体を自衛隊がいきなり打ち落すこともないであろう日本であれば、そのテストに打ってつけではないか?

もっとも、その後の湾岸戦争などでそういった兵器が使われた話も耳にしない。
何の裏づけもない机上の妄想でしかないことは言うまでもない。
ゆめゆめ真に受けるなかれ。

ドラマや映画にもなった「電車男」に代表されるように、嘘か真かわからない話が真実かのように話されるのが匿名掲示板である。
この話が手の込んだいたずらという可能性も否定できるものではない。
エンジェル・パス氏がペテン師(2ちゃん流に言えば釣り師か?)でなく、彼らの調査実績が書籍等によって公式に発表されることを願ってやまない。

参考資料

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