10月19日にアメリカのハワイ大学天文学研究所のパンスターズ1望遠鏡で発見された。
撮影された一連の画像の中に、太陽系の軌道に乗るには速すぎる小さな天体が見つかった。
中央の赤い線で示されたのが星間天体オウムアムア Virtual Telescope Project 2.0より |
恒星間を移動する天体(星間天体/interstellar object)は予想されていたが、観測されたのは今回が初めてとなる。
オウムアムアはこと座の方角からやって来て、9月9日に太陽に最接近し、その引力で軌道を変えられ、現在はペガスス座の方向に向かっている。
地球最接近の際には最も明るく輝いて見えたはずだが、発見はその5日後であった。その後は急速に離れていっているので、11月2日頃を過ぎるとどんな優れた望遠鏡でも観測できなくなる。
観測によって、長い方が約400m、短い方はその約10分の1という細長い形だということがわかった。太陽系の小惑星とは大きく異なるため、他の恒星系がどのように形成されるかの新しい手がかりになるかもしれないという。
秒速約42km(時速150,000km)で地球から遠ざかっており、太陽の引力を振り切ることができる速度のため、太陽系外からやってきた天体だということがわかったという。
計算すると、太陽系に入る前の軌道でも秒速26km(時速93,600km)で動いていたという。
この天体が木星や土星の重力で加速されたものではないことも検証されている。
A/2017 U1の軌道のアニメーション NASAより |
初めての星間小惑星が科学者を驚かせる
オウムアムアの想像図と科学者たちの声
オウムアムアの想像図と科学者たちの声
——太陽系外由来の天体である証拠は軌道じゃなくて速度なのだね。
こうした太陽系外からの天体が初めて観測されたというのが意外だった。もちろん今までもいっぱい飛んで来ていたのに、人類の観測技術が低かったために気づかなかったのだろう。
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