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2024年12月25日水曜日

2024/12/12 米ニュージャージー州で大型のドローン目撃騒動

ドローン騒動を報じるFOX NEWS
Xの投稿より
アメリカ東部ニュージャージー州で11月中旬以降に所属不明のドローン(無人機)が相次いで目撃され、騒動になっている。その後、ニューヨーク州やペンシルベニア州でも目撃報告があり、FBI(連邦捜査局)に捜査を求めているという。
11月19日にニュージャージー州警察が北西部のモリス郡上空でドローン活動が目撃されたと発表。公衆の安全に対する脅威は確認されていないとした。
その後数週間で州内各地でドローンが目撃され、「大型で騒音を出していた」という住民や、同州警察署長による「乗用車ほどの大きさだった」という証言もあった。

FAA(連邦航空局)はニュージャージー州ピカティニー・アーセナル軍事基地とトランプ大統領所有の同州ゴルフクラブ上空でドローンの飛行制限をした。
FBIのホットラインには11日時点で3000件の報告が寄せられ、米議会では12日にドローンに関する公聴会が開かれ、限定的な非常事態宣言を求める議員も出てくる騒ぎに。
ドローン騒ぎを報じるFox News

ドローンの正体はほとんど飛行機?

この騒ぎに対し、UFOや陰謀論の研究で名高いジャーナリストのミック・ウェストによれば、目撃されたドローンは普通の飛行機の誤認だという。

——一次情報が英語のこともあり、次々とSNSに上げられる真偽不明の投稿を精査できなかったが、いくつかの動画を見た感じでは飛行機と思われるものもあるし、ミック・ウェストの分析であれば信用に値するだろう。
これは一種のUFOフラップであり、普段見慣れていないもの、もしくは見慣れているものでも騒動になると奇妙なものに見えてしまうという社会現象だろう。
もちろん、調べきれていない中にひょっとしたら実際の所属不明ドローンが含まれている可能性も否定しないのだが。

情報ソース

  • Forbes JAPAN 2024/12/12 米東部で「正体不明のドローン」の目撃相次ぐ、乗用車ほどの大きさ

2024/11/26 アメリカ首都に4機のUFO出現?

ワシントンD.C.に出現したUFOだという4つの光体
think tank氏のXより
11月26日、アメリカの首都ワシントンD.C.上空に4機の光体が出現し、X(旧ツイッター)などで騒動となった。
しかしこれはただの航空機の照明だとすぐに解明された。
議事堂上空の光体はただのレンズゴースト
XのLexi Jean Photo氏の投稿より(線はUFO事件簿追加)
そのXのコメントツリーに別の人物が議事堂とともに写った光体の写真をアップしたが、これも下に映る街灯の光がレンズ内で反射して生じたレンズゴーストだ。

情報ソース

2024年11月15日金曜日

2024/11/14 米下院UAP公聴会開催

4人の証言者
左からギャローデット、エリゾンド、シェレンバーガー、ゴールド
YouTubeより
日本時間14日の午前1時30分より、米下院議会のUAP公聴会「未確認異常現象:真実の暴露」が開催された。

2024年11月6日水曜日

2024/11/6 来週13日水曜深夜(日本時間)にUAP公聴会開催

SNSで流れてきた開催を知らせる文書
ページ最後に日本語訳あり
米国下院議会の「未確認異常現象:真実の暴露」と題された新たな公聴会が開かれることが明らかになった。
開催は日本時間の13日(水)の深夜1時30分から。(厳密には14日)
こちらが公式ページとなり、YouTubeでのライブ配信もある模様だ。

——少々大仰なタイトルのため、まさか議員の中のビリーバーらによる「宇宙人が地球に来ている証拠を見つけた!」みたいな内容にならないといいが、一体どのような内容になるのだろうか。当然AARO(全領域異常解決室)がからんでくるとは思うのだが。
先日、次期大統領に再選されたドナルド・トランプも、まわりから言われてUFOと宇宙人にちょっと興味を持ち始めた感じもあり、イーロン・マスクらと一緒になってありもしない米政府の秘密を探って、やっと少しまともになりつつあるUAPに関する国防総省の対応をかき乱さないといいのだが。
文書の日本語機械翻訳

2024年11月5日火曜日

2000/11/xx ワールドトレードセンタービルの高速UFO

テロで崩壊する1年前、ワールドトレードセンタービル付近でのUFO映像
YouTubeより
  • 撮影場所
    • ニューヨーク ワールドトレードセンタービル付近
  • 公開日
    • 2000年11月頃
  • 撮影状況
    • ワールドトレードセンタービル付近のヘリコプターの乗員がビルの陰にUFOを見つけたところ、それが高速でヘリコプターをかすめ、煙を残して飛び去っていった
  • 正体
    • ケーブルテレビ局Sci Fiのプロモーション映像
      • 動画の前後にSCI FIの文字が入っている
    • 同チャンネルは現在Syfy表記になっている
  • メディアでの取り上げ
実際の映像

——公開されて以来、だいぶ長い間衝撃のUFO映像として紹介されてきた。
今から見るとUFOがぶつからんばかりの近くをかすめたのにヘリが揺れていないし、あれだけ速いのにカメラがしっかり追っている点がおかしい。
創作UFO映像コンテストの作品という話も聞いたことがあったが、入賞作をプロモに使った可能性も?

情報ソース

2024年11月1日金曜日

2024/10/31 ルイス・エリゾンド、ニセUFO写真で恥をかく

エリゾンドが発表した写真のオリジナルに近いと思われるもの
「ルーマニアに来たUFO 2022/5/29」とある。
Facebook CHILE UFO(2022/6/5)より
UFOに関するイベントで誤った写真を本物と説明するエリゾンド
Xに投稿された動画より
かつて政府情報機関のエージェントで、米政府はUFOを隠していると主張するルイス・エリゾンドが、明らかなニセUFO写真を本物として発表してしまい、恥をかいた。

エリゾンドはペンシルベニア州フィラデルフィアでおこなわれたUFOに関するイベントにおいて、2022年にルーマニアで撮影されたという円盤状の光体が空に浮かぶ写真を紹介し、母船のようだと述べた。

2024年9月26日木曜日

2024/9/25 昨年カナダで撃墜されたUAPの写真公開

CTVニュースが入手したUAPの画像
カナダCTVニュースは、昨年2024年2月にカナダのユーコン準州上空で米軍機によって撃墜されたとされるUAPの画像が、情報公開請求によって公開されたと伝えた。
公開された文書は、匿名を希望する民間研究者からCTVニュースに提供されたもの。
画像は電子メールをプリントしたもののコピーのようで、見てのとおりずいぶんと粗い。CTVニュースではより高解像度のコピーを要求したという。

ネットを探せばこんなバルーンはすぐに見つかる
当時の報道ではこのUAPは約12,000mの高空を飛行していた円筒形の物体だとされていたが、この写真を見る限りCの字の形をしている。また「下に貨物をつないだ小型の金属製の気球」のように見えたとも伝えられていたのだが、画像からはわからない。

大きさもはっきりしていないが、これまでの発表されてきた米軍が撮影したUAPと呼ばれる画像、映像を見る限り、また上空で風に流されるバルーンだったのではないかと勘ぐってしまう。CなりUなりの形をしたバルーンなんていくらでもある。

当時は中国のスパイ気球とされたものを撃墜するのに時間がかかったために米政府が批判を受けており、なんの危険もないバルーンを戦闘機で撃墜してしまったのではないかという気がするが、どうだろうか。

2012年のよく似た動画はCG

このUAPに関し、SNSでは2012年に発表された動画によく似ているという声があった。
これに対しUFOのファクトチェックをしているX(旧ツイッター)のアカウントufoofinterest.org氏によれば、ドイツのCGアーティストNicoとMarco Kaschubaが運営していたYouTubeのxxxdonutzxxxというアカウントが、2012年7月27日に「韓国釜山のUFO」として公開したもので、CGで作られたフェイク映像だという。

情報ソース

2024年8月29日木曜日

2024/4/8 テキサス州アーリントン、皆既日蝕時のUFO

X(旧Twitter)の投稿から

  • 撮影場所
    • アメリカ テキサス州アーリントン
    • VANDERGRIFF ACURAという自動車販売店の敷地内
  • 撮影日時
    • 2024年4月8日(現地時間)
    • 時刻は不明だが、日蝕の欠け具合から13時30分(現地時間)頃と推測される
  • 撮影者
    • 不詳(複数)
  • 撮影状況
    • 皆既日蝕の観察中、上空の雲の中を黒い物体が通過
    • UFOとされた動画は複数ある
  • 推定される正体
    • 飛行機そのもの、もしくはその影が雲に映ったもの

撮影場所のストリートビュー

推測される飛行機

赤丸が撮影地点
flightradar24より

複数ある中で、東から西に飛んだものは、13時31分(現地時間。flightradar24はUTCのため18時31分)に上空を通過したダラス発ロサンゼルス行きの飛行機の可能性がある。
高度はちょうどこの時点で16,675フィート(約5km)。

2024年3月9日土曜日

2024/3/9 米国防総省、UAPに関する報告書を発表し、宇宙人関与を否定

米国防総省のUAP(未確認異常現象)担当部局のAARO(全領域異常解決局)は8日、「未確認異常現象(UAP)に対する米国政府の関与の歴史的記録に関する報告書 第1巻」と題した報告書を発表した。
この報告書は「UAPに関する米国政府の記録をレビューする、AAROの歴史記録報告書」だとし、昨今のUAPに関する評価をするとともに、プロジェクト・ブルーブックやコンドン報告書などの米国のUFOに関する研究活動の説明、ロズウェル事件についても言及されている。

宇宙人関与を否定

報告書の中では要旨として、UAPに宇宙人の技術が関与しているとされる一部の主張を否定する内容が述べられている。
以下、一部を抄訳。
  • UAPの目撃情報が地球外生命体の技術であることを確認した証拠はない。ほとんどの目撃情報は普通の物体や現象であり、誤認の結果であると結論。
  • 多くのUAP報告が未解決または未確認のままだが、より多く、より質の高いデータが入手可能なら、これら大部分も通常の物体または現象として解決される可能性がある。
  • センサーや目視観測は不完全であり、大半のケースは実用的なデータがないか、利用可能なデータが限られているか、質が低い。
  • 報告書の大半は、ほぼ間違いなく誤認の結果であり、認識欠如の結果である。
  • 米国政府と民間企業が地球外テクノロジーをリバース・エンジニアリングしてきたという主張について、実証的な証拠を発見できなかった。地球外技術のリバース・エンジニアリングに関与した、あるいは関連したとされる特定の人物、既知の場所、技術テスト、文書に関わる主張は不正確であると判断。
  • AAROは、本物のUAP関連のNDA(秘密保持契約)や、UAP情報を開示することに対して死や暴力を脅かすその他の証拠を発見していない。
  • AAROは、米国政府が地球外テクノロジーをリバース・エンジニアリングしており、それを議会から隠しているという不正確な主張は、大部分は、証拠がないにもかかわらず、そうであると信じている個人のグループからの回りくどい報告の結果であると評価している。

要するに「ほとんどは誤認だし、情報不足でわからないものもまともな情報があれば解決できるだろうし、政府が宇宙人の技術を使って何かしたり、それを脅迫を用いて隠したりしたことはないよ」ということで、これまで発表された報告書(NASAのものを含む)の内容と一緒だ。

ただし、これらの報告に対し、議会では「隠蔽工作をしている側が隠蔽工作を否定する発表をしている」と批判する声も挙がっているという。

今回の第1巻は、1945 年から 2023 年10月31日までのAAROの調査結果を収録。
第2巻は2023年11月1日から2024年4月15日までのインタビューや調査から得られた知見を含むということなので、4月以降に第2巻が発表される模様だ。

——当然全部英語で、注釈の説明を除いても45ページもあるのでまだ全部は読めていないが、Google翻訳などにPDFを突っ込んで少しずつ読んでみたい。
「隠蔽工作をしてる側が隠蔽してないと言ってもダメだ!」というのも、まあ当然のツッコミではあるのだが、ないことを証明するのは悪魔の証明で不可能だということもよく言われる。一般的な軍事機密も絡んでくるので、なかなか第三者委員会による調査などというわけにもいくまい。
どっちみち納得しない人達は、自分らの主張にそった結論以外は納得しないだろうけどね。
筆者的には、これまでのUFO騒動の歴史、科学常識、そしてまた筆者個人の経験上の判断として、今回のAAROの結論はおおよそ納得のいくものだと考えている。

ネットの書き込みを見ていると、
「ほとんどが誤認、ということは、誤認じゃない本物があるってことだよね!?」という「情報不足でわからないだけで、まともな情報があれば解決できるだろう」というくだりを知らないか読んでいない人の意見、
「地球に人間がいるように、宇宙のどこかに宇宙人がいないはずがない。だからUFOはいる!」というような存在の有無と地球に来られるかどうかの可否をごっちゃにしている人の意見、
が散見された。

情報ソース

2023年12月23日土曜日

2023/12/22 カリフォルニアで4K撮影されたUFO?

YouTubeより
撮影者がYouTubeで公開している動画

カリフォルニア州ポータービル(Porterville)で、ドローンから撮影されたというUFO映像。4K画質で撮影された鮮明な映像だとして話題になっている。黒い球形の飛行物体が急上昇、急下降、横移動などを繰り返しているように見える、6分弱の映像だ。
DJI Mavic 3 Pro Cineという高性能ドローンを購入したばかりの地元民Jesus Alanis(ヘスス・アラニスと読むらしい?)氏による撮影で、YouTubeの概要欄には、撮影が2023年12月17日、午後3時56分58秒とある。

正体はただの風船?

明らかに誕生祝い用の風船の模様だ
HOAXKiller1さんの検証動画

さっそくこれに対して懐疑派の人達によって検証が行われ、UFOは「cheers to 30 years」(30歳おめでとう)と描かれた誕生祝い用の風船であることがわかった。
そして実際には風船がほとんど動いていないのに対し、カメラを搭載したドローンの方が動くことで風船が動いているように写った映像だというのだ。
これを検証したYouTubeのHOAXKiller1というアカウントによれば、ドローン操縦者が風船だと気付かなかったとは考えにくいのでインチキとして扱うという。

——風船がまったく動いていないわけでもなさそうだが、大部分はドローンの撮影による錯覚なのだろう。少なくとも誕生祝いの風船は確実であろうから、宇宙人が操っているなどといった子供じみた説が入る余地はない。
こうしたものは、錯覚だという前提が分かっていてもそう見えてしまうのが要点だ。もし分かっていなければなおのこと不思議なものに思えてしまうだろう。例えば米軍のUAP目撃報告にも、そうした錯覚に基づくものが多いのではないかと思われる。

情報ソース

Shray氏のX(旧Twitter)、webムーLATEST UFO SIGHTINGS、YouTube

2023年9月1日金曜日

2023/9/1 国防総省のUAP調査部門のサイト誕生

米国防総省でUAPを扱う部局AAROの公式サイト👈が公開された。
まだまだ簡素な内容だが、先だっての公聴会で発表された資料、そして最初にリークされて一連の国防総省UAP騒動の発端になった3件をはじめとしたUAP映像が正式公開されている。(ページ下のOfficial UAP Videosをクリック)
※UAP:Unidentified Anomalous Phenomena:未確認異常現象(未確認航空現象より改称)
AARO:All-domain Anomaly Resolution Office:全領域異常解決局

冒頭にはショーン・カークパトリック所長からのあいさつが書かれている。
私たちの専門家チームは、厳密な科学的枠組みとデータ主導のアプローチを用い、未確認異常現象(UAP)に対処する米国政府の取り組みを主導しています。 2022年7月の設立以来、AAROはデータ収集を改善し、報告要件を標準化し、UAPがもたらす安全とセキュリティへの潜在的脅威を緩和するための重要なステップを踏んできた。 このサイトを通じて、AAROの活動や調査結果について定期的に情報を発信し、UAP報告の仕組みを提供していきたいと考えています。

映像(先行リークの3件以外)はそれぞれのタイトルをクリックすると、さらに個別ページが開くのだが、あまり詳細なことは書かれていない。
動画は副ボタンクリックで容易に保存できるので、個人的分析やコレクションが楽でいい。

ページ下にあるタブにはFAQもあり、以下のような回答が書かれている。
「一般市民からの報告は、報告メカニズムが利用可能になり次第発表する」
「UAP報告の大部分には単一の説明はない。多くの場合、『未確認』と分類されるのは、単にセンサーが断定するのに十分な情報を収集できなかったからである」
「地球外テクノロジーの証拠は発見されておらず、調査は継続中である」
「目撃者には非常に高速に移動しているように見えたが、正式には静止または低速運動だったと評価されたのは、運動視差のような光学現象で説明することができる」

2023年7月27日木曜日

2023/7/27 米下院、UAPに関しての公聴会を開催

 情報ソース:産経新聞
3人の証人(YouTubeより)
グラシとフレーバーの間の後ろにいるのがジェレミー・コーベル

26日(日本時間同日午後11時過ぎ)、米下院監視・説明責任委員会の国家安全保障小委員会はUAP/UFOに関しての公聴会を開催。情報機関でUAP/UFOの分析に携わった人物や海軍の元パイロットら3人が証人として出席し、政府の情報隠蔽を批判し、情報公開を訴えた。

2023年6月21日水曜日

2023/5/31 NASA、UAPに関する公開ミーティングを開催


NASA LIVE YouTubeより


5月31日、昨年10月24日からUAP(Unidentified Anomalous Phenomena:未確認異常現象 ※注)の検証を任されているNASA(アメリカ航空宇宙局)は、研究チームのメンバー16人を集めた公開ミーティングが開催され、ネットで中継された。
※注:UAPはこれまでUnidentified Aerial Phenomena:未確認航空現象の略であったが、空中以外(宇宙付近や海底)での異常現象もあるということで昨年12月の国防権限法で変更された)

NASAのスパーゲル博士
これまで800件以上の情報が寄せられたとし、チームのリーダーである宇宙物理学者のデビッド・スパーゲル博士は、「こうした現象の理解を深めるには、的を絞ったデータの収集と管理が必要」「UAPに関する現在のデータ収集は、さまざまな機関にまたがって非体系的かつ断片的に行われており、科学データ収集向けに校正されていない機器を使用していることも多い」と述べた。

UAPは半数が球形、大きさは1〜4m、色は白や銀色、半透明が多く、民間機が飛ぶ高度の3〜9000mに集中するという。

終了後の会見で「UFO/UAPの多くは説明がつく」とし、メンバーの一人は「地球外生命体との関連を明確に示す情報はない」と述べた。
画像を撮影したカメラの性能が科学的分析に適していないことが課題だとし、スパーゲル博士は「データの質が低く、情報量が限られる傾向がある」とし高品質なデータが必要と強調した。

AARO カークパトリック室長
米国防総省の担当部門であるAARO(全領域異常解決局)のカークパトリック室長は、「本当に特異と言えるのは2〜5%ほどだ」とした。

GO FASTは実はGO SLOW?



米海軍が撮影した動画のうちのGO FASTと呼ばれるものについては、物体と撮影した海軍機の位置などから時速40マイル(約64km)という低速であることがわかった。

この日のミーティングが発表前の最終的なものになるといい、最終報告は7月下旬に一般公開するという。

またYouTubeの自動翻訳で読んだ範囲だが、これまでメンバーに対してのネットでの嫌がらせもあったようで、そうしたことは研究の価値を損なうことで、敬意とオープンな環境が必要だとした。

ミーティングの最後には事前に募集された公開質問に対する回答がなされた。回答者は非常に丁寧に回答しているが、長いので代表的な質問だけ要約する。
Q:NASAは情報を隠しているのか?
A:NASAは情報を隠したりしておらずオープンであり、これまでUFOやUAPについて公式にも非公式にも議論したことはなかった。

Q:UAPが人間以外の知的生命から作られた証拠はあるか?
A:我々は科学者であり、科学のプロセスに基づいて仮説を立て理論をテストした上でなければ簡単には答えられないが、これまでにそうした証拠は見たことがない。

Q:NASAは地球外生命体に遭遇したことがあるか?
A:発見していないが様々な方法で探している。

——休憩をはさみつつ4時間にも及んだミーティングなので、不確かな自動翻訳を使って全部を把握することはできなかったが、さすが科学者らしく、確実な証拠がないまま安易な肯定も否定もしなかったようだ。その上で、多くの事例は何かの誤認で説明がつくこと、そして予想通り、きちんと検証できるような情報が不足しているということだ。

2023年4月2日日曜日

2023/3/20 米国防総省とハーバード大学が、UAPが母船からの探査機である可能性に言及


米国防総省の全領域異常解決局(AARO/UAPタスクフォースなどを引き継いだ部署)のショーン・カークパトリック局長とハーバード大学天文学部のエイブラム・ローブ学部長がまとめた論文「未確認飛行物体に対する物理的制約」において、「人工恒星間物体(恒星などに束縛されずに移動する人工的な物体)は、地球への接近通過中に多くの小型探査機を放出する母船である可能性がある」としている。

ただし、論文はまだ査読を受けていない初稿、いわば暫定版のもので、PDFファイルにもその旨の透かしが大きく入っている。

2023年2月15日水曜日

2023/2/15付 米軍が撃墜した「物体」は商業目的?

 情報ソース:読売新聞オンライン

一連の中国の偵察気球騒動のうち、アラスカ、カナダ、そしてヒューロン湖で撃墜した「物体」について、米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は14日、記者団に対し、「中国の情報収集活動の一部という兆候は見つかっていない」「商業的、無害な目的による気球だった可能性がある」とした。

撃墜された物体の残骸の回収作業は気象条件などから難しく、進んでいないという。

——立て続けに中国などが飛ばしていたのでない限り、それ以外のなんてことのない気球やら風船やらの類も含まれるだろうとは思っていたが、
最初の中国の偵察気球に対して様子を見すぎて対応が遅いとして責められたことから、それ以降はかなり安易に撃墜指示を出してしまい、結果として味噌をつけてしまった結果になったようだ。
自国由来のものか他国由来のものかわからないが、撃墜したのだから飛行許可が出ていなかったものではあるのだろう。しかしそれこそオモチャの風船を飛ばすのにいちいち飛行許可なんか取らないので、そういったものだった可能性も捨てきれない。
なにせ、UAPとして報告された飛行物体の半数以上がバルーンやドローンなくらい、そうしたものが多数上空にあるとわかっているのだから。

回収した残骸の分析結果については、続報があり次第お伝えしたい。

2023年2月13日月曜日

2023/2/13付 撃墜した「物体」の出自は確認できず

 情報ソース:CNN

北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)のバンハーク司令官は、過去3日間に撃墜した3つの物体(騒動の発端となった中国の偵察気球以降のアラスカ、カナダ、ヒューロン湖でのもの)の原産国や物理的、機械的特性について、新たな情報は入手していないと述べた。

また物体の特徴について「私は気球に分類するつもりはない。我々は理由があって物体と呼んでいる」「どのように空中にとどまっているか分類できない。内部にあるガス状の気球かもしれないし、何らかの推進システムかもしれない」と述べた。

——気球じゃなく物体と呼ぶからには、ある程度正体がわかっているんだと思うが、いったいどうした理由なんだろう。まさかエイリアン・クラフトではないだろうから、ドローンなどの類も含まれるのだろうか?

2023/2/13 米軍、連日飛行物体を撃墜

4日の米軍機による中国の偵察気球の撃墜の後、同様に領空侵犯したとされる飛行物体の撃墜が続いている。

2月10日/アラスカ

情報ソース:REUTERSabc NEWS
2月10日にはアラスカで米軍のF-22戦闘機が上空約12,000mを飛行していた物体を撃墜。民間航空の安全に対して脅威だったため、国防総省の勧告によってバイデン大統領が撃墜を命じたもの。
  • 飛行高度:約12,000m
  • 大きさ:小型車程度(4日の中国の気球よりはるかに小さいという)
  • 人は乗っていない
  • 操縦できる能力なし
  • 形状:円筒形で銀色がかった灰色
——円筒形で銀色がかったなどという点がいわゆる葉巻型UFOなどを想起してしまうが、冷静に見ていきたい。

2月11日/カナダ

情報ソース:JIJI.COM
カナダのトルドー首相は、カナダ北西部の領空を侵犯し、民間航空の安全に影響が出る懸念が生じた未確認物体を、NORAD(ノーラッド/北米航空宇宙防衛司令部:アメリカとカナダが共同運営する防衛組織)の米軍機F-22戦闘機が撃墜したと発表した。
  • 撃墜日時:11日午後3時40分(日本時間12日5時40分)頃
  • 撃墜場所:北西部ユーコン準州上空
  • 飛行高度:約12,000m
  • 大きさ:不明
  • 形状:円筒形

トルドー首相のツイート

——この物体も円筒形というが、いったいどんなものだろう?

河野太郎元防衛大臣の見解


2020年6月に仙台上空に今回同様の気球が飛来した際に防衛大臣を務めていた河野太郎衆議院議員が、自身のブログで本件について見解を述べた。
要約すると「(日本が気球を撃墜しなかったのは)当時は気球がどこから来たどんなものか詳細な分析を要した」「宮城県警がヘリコプターを出動させている」「今回、米国において気球の正体がはっきりしたので、次に日本上空で気球が発見された時には、自衛隊法第八十四条の対領空侵犯措置に基づいて対処することになる」という。
また2020年8月には、当時の米国エスパー国防長官との会話で「UFOが宇宙人が乗っているものならば心配ないが、某国のものならば、対応が必要だということになった」というのがちょっと面白い。
ただ、当時記者会見で気球が今後どうなるか聞かれた大臣は「気球に聞いて欲しい」と少々無責任な発言をしていたようで、今になって一部ネットで批判をされている様子だ。

——少々言葉尻をとらえることになってしまうが、全ての気球が中国など他国のもの、全ての未確認飛行物体が気球であるわけではないので、きちんと精査した上で個別の対応を願いたい。

2月12日/アメリカ ヒューロン湖

情報ソース:NHK NEWS WEBBloomberg

米国防総省高官らは、アメリカとカナダの国境のヒューロン湖上空を飛行していた所属不明の物体を、民間機の飛行に危険を及ぼす恐れがあるとして、バイデン大統領の指示で撃墜したと発表した。
物体について、アメリカ本土に対する軍事的脅威であるとはみなしていないが、情報収集の能力を持っていた可能性があるとした。
  • 撃墜日時:12日午後
  • 飛行高度:約6,100m
  • 大きさ:レーダー検知が難しいほど小さい
  • 情報収集能力あり?
  • 形状:八角形で糸状のもので吊られていた
  • 積載物:なし
今回の物体を撃墜に向かう米軍機としてNHKニュースで取り上げられていた動画

最初のもの以外の3つの所属不明飛行物体について、問われた中国外務省の汪文斌報道官は「私は知らない。事実でないことをでっち上げ、中国を中傷するやり方に断固反対する」と述べた上、「アメリカの気球も十数回にわたって中国領空を飛行している」とした。

気球ではなく物体?

情報ソース:CNN.co.jp
NORADのバンハーク司令官は記者団の質問に対し、「私は気球に分類するつもりはない。我々は理由があって物体と呼んでいる」、異星人や地球外生命体が関連している可能性について問われたのに対しては「現段階では全ての可能性を排除しない」と語った。

宇宙人関連の兆候なし

情報ソース:REUTERS
ホワイトハウスのジャンピエール大統領報道官は「物体が宇宙人や地球外生命体の活動の兆候はない」と説明。記者から「本当に地球外生命体だったら教えてくれるか?」と問われると「E.T.の映画は好きだった」と笑いながら答えた。

——気球とは呼ばず、あえて物体と呼ぶのが気になる。気球と風船はともに英語でバルーンになると思うが、もしかしたらこれまでも米軍撮影のUAPだとして公式、非公式に公開されてきたおもちゃの風船のようなものだったりしないだろうか? これまでがこれまでだけに、ちょっと心配になる。

2月12日/中国でも飛行物体撃墜準備?

情報ソース:KYODO

中国山東省青島市の海洋発展局は、山東半島沖で正体不明の飛行物体を発見し、撃墜準備をしていると周辺の漁船に注意を促す通知を出したと、中国メディアが報じた。
しかし本当にそうしたものが確認されたのか、単なる米国への牽制なのかはわかっていないようだ。

さながらUFOフラップ?

連日のように各地で確認され、撃墜される文字どおりの未確認飛行物体…いやUAPと呼んだ方がいいのだろうか?
4日の中国気球に関しては発見から撃墜までの対応が遅いとして、バイデン大統領が野党共和党などから批判されたという。その後の対応はかなり素早くなったようだが、よく調べたりせず、影響を軽視してなんでもかんでもすぐ撃墜するようなことにならないといいが。
また今回たまたま中国の気球が発見されたが、それ以外にも様々な物体が日常的に飛んでいるわけであり、そのほとんどは平和的なものだろう。UFOフラップのように、全米もしくは世界各地で、何でもないもの、またはありもしないものを中国の偵察気球に誤認する事例が増えるんじゃないかと危惧される。疑心暗鬼になって集団ヒステリーを起こし、新たな戦争の火種などにならないといいのだが。

撃墜された物体が円筒形で銀灰色というのも気にかかる。今後もしきちんとした正体が発表されない場合、エイリアン・クラフトだったのではないかというおなじみの陰謀論が出てきてもおかしくない。ロズウェル事件がそうだったように、数十年した後に「実は宇宙人の遺体も回収されていた」なんてデタラメが語られるようにならないことを祈る。

2023年2月4日土曜日

2023/2/3 アメリカモンタナ州上空に謎の気球飛来、中国の偵察気球か?

 情報ソース:NHK NEWS WEB
Insider Paperツイッターより

アメリカ国防総省は、中国の偵察用とみられる気球がアメリカ本土上空を飛行しているのを確認したと発表した。
気球は民間機よりも高い高度を飛行し、数日前に本土上空に入り、2月1日にモンタナ州上空を飛行していたという。
国防総省はこの気球が中国のものだと分析し、人口の少ない地域の上空で撃墜することも検討されたが、破片による地上の被害を懸念して見送られた。
撃墜する場合に備え、周辺の空域に航空機が入らないように調整したことにより、モンタナ州の空港で合わせて3便に遅れが生じたという。
気球は機密に関わる場所の上空を飛行しようとしているというが、収集できる情報は限られていると分析、地上の住民に対しても軍事的脅威にはならないとし、米軍が警戒監視を続けている。
政府高官によれば、気球の大きさはバス3台分ほど、電子機器が備わり、過去数年間で何度かアメリカに飛来しているが、今回はより長い時間飛んでいるようだという。

カナダ国防省でも2日にカナダ上空を飛行しているのを確認したと発表。

アメリカ下院議会の中国特別委員会委員長の共和党ギャラガー議員(偶然だが、昨年のUAP公聴会にも出席した議員とみられる)は、「アメリカの主権を侵害する中国共産党の脅威に立ち向かわねばいけない」と強く非難した。

日本の松野官房長官は、「アメリカとのやり取りについては事柄の性質上回答を差し控える」としたが、「引き続き我が国や周辺の上空についての警戒監視に万全を期していく」と述べた。

中国外務省の報道官は、「関連報道を注視し、確認しているが、推測では解決に役立たず、アメリカと共に冷静かつ慎重に問題を処理することを望む」とした。

——形は2020年に仙台上空に飛来した謎の気球とそっくりだ。
昨年のNHKの幻解!超常ファイルでは民間の気球の可能性があるとしていたが、今回の米国防総省はどういう分析で中国のものという結論を出したのだろうか? UAPの判定精度も疑問視されているので、他国の領空侵害とするには慎重を期してほしい。
仙台上空のそれは電波の発信などは確認されず、「なんだかわからないが大丈夫そう」といった感じで放っておかれたが、撃墜も検討していたというアメリカとの違いが興味深い。

2022年5月14日土曜日

2022/5/11付 米下院、未確認飛行物体に関する公聴会を開催

 情報ソース:CNN.co.jpThe New York Times東京新聞

米下院情報委員会の小委員会が5月17日午前10時(東部時間)に、未確認飛行物体に関しての公聴会を公開で開催することとなった。またその後には国防総省が昨年立案した「空中物体識別・管理・同調グループ(Airborne Object Identification and Management Synchronization Group : AOIMSG)」に関する公聴会を非公開で行うという。
これは1970年に空軍のUFO調査組織である通称・プロジェクト・ブルーブックが閉じられて以来50年以上ぶりとなる。
AOIMSGの仕事は「特別使用空域で関心のある物体を検出、識別、属性化し、飛行の安全と国家安全保障に対する関連する脅威を評価し、緩和すること」である。
証人として予定されているのは、ロナルド・S・モールトリー国防次官(情報・安全保障担当、AOIMSGを監督する)、スコット・W・ブレイ海軍情報部副部長など。

2021年6月29日火曜日

2021/6/25 アメリカ情報当局によるUAP報告書が公開される

 情報ソース:DNI(アメリカ合衆国国家情報長官)室(報告書オリジナル)、CNN.co.jpNHKAFP BB NEWS


2005年以来アメリカの情報機関を統括する国家情報長官のオフィスが、UAPタスクフォース(UAPTF)によるUAP(未確認航空現象)の目撃情報に関しての政府報告書を公表した。
タイトルには「予備的評価」とあり、現時点での暫定的なものであることがわかる。

概要としては以下である。
  • 報告書は2004年11月〜2021年3月の間に発生した事件について書かれたもの
  • UAPに関しての質の高い報告が少なく、結論が出せない
  • 大半は目視、レーダーなど複数で確認されているので物理的な物体と思われる
  • 飛行安全上の問題があり、国家安全保障にも影響を与える可能性がある
  • 米軍からの報告は144件
  • 18件の事件では風に逆らう、急加速、高速飛行など異常な特性が報告されている
  • 正体について信頼度の高いものは1件のみで、それはしぼんでいく大きな気球だった
  • 正体は単一ではないだろう
  • 解決された場合、以下の5つのカテゴリーに分類されるだろう
    • 空中クラッタ:鳥、気球、娯楽用無人機、ビニール袋などのゴミ
    • 自然の大気現象
    • 米政府または産業界による開発
    • 外国の敵対勢力によるもの:中国、ロシア、非政府組織などによる開発
    • その他:データ不足のものや、追加の科学知識が必要になるかもしれないものはここに分類される
  • UAPTFに研究開発資金を追加すれば研究を促進できる
さらに要約して言えば、「しぼんでいく気球とわかった1件以外は、情報が少なくて正体がわからなかった」ということだ。