2018年2月9日金曜日

2018/2/7付 まるでSF! スペースXのロケットが車を火星に送り、垂直着陸で戻る

情報ソース:NHK NEWS WEB文春オンライン乗りものニュース


スペースXによる打ち上げとロケット帰還の公式動画
22:00〜打ち上げ
24:34〜左右のロケット切り離し
25:10〜メインロケット切り離し
25:49〜自動車のカバー取り外し
29:45〜左右のロケット帰還

アメリカのベンチャー企業スペースXのロケットが6日午後3時45分(日本時間7日午前5時45分)にフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられた。

ロケットは従来のロケットを横に3機束ねた形をしており、打ち上げ後は再利用のために地上に帰還させることになっており、その内の左右2機は打ち上げの8分後にケープカナベラル空軍基地に垂直着陸で帰還することに成功した。
中央の1機は大西洋上の船に帰還させる予定だったが、上空から戻ってきたものの見つかっていないという。

高コストパフォーマンス

ファルコン・ヘビーは現存するロケットの中で最も打ち上げ能力が大きいが、大型のエンジンを新たに開発するのでなく、小型のエンジンを組み合わせることでコストダウンを実現しており、同機には3機合わせて27の小型エンジンが使用されている。
打ち上げコストは約100億円で、日本の主力ロケットH2Aとほぼ同じという、非常にコストパフォーマンスに優れている。

火星を目指すロードスターの実際の映像
ファルコンXのYouTubeより
ロケットの先端部分にはスペースXと同じイーロン・マスク氏が経営するテスラ社の電気自動車・ロードスターを搭載しており、6ヶ月かけて火星に向かう軌道に乗せることに成功した。
ロードスターには宇宙服を着せた人形が乗っており、それを含めた宇宙旅行の様子を搭載されたカメラが撮影している。
ロードスターは今後、火星〜地球間を周回する軌道を半永久的に回り続けるという。

なぜ自動車が宇宙飛行?

なぜ自動車なのかというと、失敗の恐れのある初のロケット時には通常、高価な人工衛星の代わりにただの重りを載せるのだが、今回はマスク氏の愛車が載せられた。
マスク氏は「ただの重りを載せるなんて退屈で耐えられない。一台の車が宇宙を果てしなく漂い、もしかしたら何百万年後に宇宙人によって発見されるかもしれないなんて、考えるだけでうっとりするね」と答えている。

ロードスターの軌道
ファルコンXのYouTubeより

スペースXによるイメージ動画

——まず何より、使用済みのロケットを逆噴射させて地上に帰還させるのがSFっぽくってとってもすごい。上に飛ばすだけでも姿勢制御がかなり難しいのに、それをゆっくりと着陸させるのはもっと大変な技術が必要だろう。こういうのは21世紀っぽくってとてもいい。
実験とデモンストレーションを兼ねた今回の打ち上げ。車を飛ばしたりと、アメリカ人らしい遊び心も感じられる。
名物社長のいる民間企業だからこそできたことでもあるだろう。たとえば税金が投入されている日本のJAXAなんかでは、なかなかこうした遊びの要素は入れられないだろう。怒られるから。
スペースXのロケット垂直帰還は今回が初めてではない。何度か実験をし、失敗もしている。こうして少しずつ成功に近づけているのはかつてのアポロ計画も一緒だ。成功の裏の努力を知らずに安易に「アポロは月に行っていない」なんて事を言う人たちは反省したほうがいい。

2 件のコメント:

  1. ギガジンの記事によると、ロケットのエンジンがわずかに調子良すぎて、火星を通りすぎて小惑星帯まで行ってしまうらしいですw

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    1. 雅@管理人です
      そうなんですか? あららw
      あとで確認してみますが、小惑星帯まで行ってまた地球軌道まで戻ってくるなら、それはそれでまた面白いかもしれません。

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