ブルーストンウォーク事件

1979年1月4日/イギリス/ローレイ・レジス ブルーストンウォーク
Bluestone walk, Rowley Regis, West Midlands, England

概要

妖精のような宇宙人
身長は1メートル強
朝、出勤する夫を見送ったジーン・ヒングリー夫人が、庭に浮かぶ巨大UFOを目撃。
家の中に逃げ込んだ夫人が振り向くと、身長1mばかりの妖精のような宇宙人が入ってきた。

ジーン・ヒングリー事件、海外ではThe Rowley Regis事件、Mince Pies Martians(ミンスパイの火星人)などとも呼ばれている。

詳細

注:英語のサイトを翻訳したものをベースにしているので、細かい点において誤訳があるかもしれません。
ジーン・ヒングリー夫人
ジーン・ヒングリー夫人バーミンガム近郊の町ローレイ・レジス(Rowley Regis)のブルーストンウォーク(Bluestone walk/日本流に言うなら「ブルーストーン通り」だろうか)に住むジーン・ヒングリー(Jean Hingley)夫人は、午前7時頃に出勤する夫を見送った。
家に入ろうとしたところ、自宅の庭にあるガレージの屋根の上すぐに浮かぶ巨大な球体のUFOを発見した。
UFOはオレンジ色の光を発し、熱を発していた。

それに驚いたのかどうか、愛犬が体を硬直させて倒れてしまった。
怖くなった夫人が家に逃げ込むと、ジーッ、ジーッという奇妙な音が聞こえてきた。
夫人が居間に逃げ込むと、2人の宇宙人が片付けていなかったクリスマス・ツリーを振って音を出していた。

もう1人もどこかにいたと思われるが、資料ではよくわからなかった。
(光り輝く3人の宇宙人が、ドアを通ってふわふわと空中を飛んで入ってきたという資料もある)

宇宙人の様子は以下のようであった。

  • 身長110cm程度
  • 体はほっそりしていた
  • 背中に水玉模様のある、虹のように輝く大きな羽で、ほとんど羽ばたかなかった
  • 顔は抜けるような白さで、死者のように表情を変えなかった
  • ダイヤモンドのように輝く真っ黒い目
  • 耳や鼻のようなものは見当たらず、口は細い線のよう
  • 手足の先端は先細りになっており、指はない
  • 部屋を飛ぶ際、手は胸のところでしっかり握られ、足は硬直したように垂らされていた
  • 体にぴったりとした銀色の服を着ており、体の正面には縦に並ぶ銀色の小さなボタンが6つ
  • 頭には尖ったキャップをかぶり、先端から短いアンテナのようなものが伸びる
  • 頭部を覆う、肩まで伸びる透明なヘルメットのようなもの


クリスマス・ツリーをいじる宇宙人達を見ているうち、夫人は口を開けたままの状態で体が麻痺してしまっていた。
麻痺でしゃべれない夫人を見た宇宙人達は、3人口をそろえて「ナイス?(Nice ?)」と言った。夫人はその声が荒っぽい男の声だったことに驚かされた。

次の瞬間、夫人はようやくしゃべれるようになり、「おお、あなたに会えて良かったです。(Oh its nice to see you , to see you nicely.)」と返した。
これはテレビ司会者ブルース・フォーサイス(Bruce Forsyth)の決まり文句を少し変えたものだという。
この最初のやり取りの後、宇宙人達にどこから来たのか尋ねたが、返事はなかった。

ビームで夫人を攻める宇宙人

宇宙人達がソファーの上でピョンピョン飛び跳ね始めたので、夫人がやめるように言うと、宇宙人はヘルメットのてっぺんのライトからレーザー光線のような光を夫人の額に照射した。それによって夫人の額は焼けるような感じになり、目がくらんでしまった。
宇宙人達は「我々はあなたを傷つけに来たのではない」と言ったが、言葉と違う仕打ちについて、夫人は「なぜか?」と繰り返し尋ねた。

そのうち夫人の体が宙に浮くと、部屋を横切って宇宙人達のかたわらにあるソファーにまで引き寄せられてしまう。
そこであらためて彼らにどこから来たのか尋ねると、「空から」と漠然とした返事が返ってきた。

宇宙人達は壁にかかったキリストの絵まで飛んで行く。
そして夫人と、キリストの福祉、トミー・スティール(イギリスの歌手)、家庭の中の女性の位置づけ、女王、子供達、赤ん坊、そして再びキリストについて、長い会話をした。

宇宙人達がカセットテープのような小さな物体をいじっている様子は、手の先に磁力があるようだったという。

宇宙人にミンス・パイを差し出す

宇宙人達はクリスマス以降置かれたままの飲み物のビンを見ると、また3人声を揃えて「水、水、水」と言った。
そう言われた夫人は、自身がキッチンに向かって宙を動いていることに気付いた。
夫人はトレイの上に4つのグラス(毒が入っていないことを示すために自分の分も入っている)と、6つのミンス・パイ(クリスマスに食べる、 ドライフルーツを使ったパイ)を載せた皿を用意した。(人数分だけでは失礼なので、2つ多くした)
夫人はリビングにそっと入っていった。

ここで再び宇宙人は胸のボタンを押し、ビームが彼女の体を麻痺させた。
夫人は、ある仕事(例えば飲み物の事や質問)がうまくできない場合に、宇宙人のビームが彼女を麻痺させていると思い始めた。

宇宙人達はロボット?

夫人は、宇宙人達がロボットかからくり人形ではないのかと考え始めた。
宇宙人達は、会話の前に胸の前のボタンをたえず押していた。夫人はそれを、何らかの翻訳装置を作動させていると結論づけた。
彼らはすべての言葉を理解するわけではなかった。
彼らは胸の前で素速くボタンを押すと、ビー、ビー、ビーという音がした。
夫人が「そのビー、ビーって音で私について学習するのね」言うと、宇宙人達は「そう、そう」と答えた。

突然の終わり

一時間余りにわたった遭遇は、夫人がタバコに火をつけたことで唐突に終わりを告げた。
宇宙人達は驚いたように後ずさりした。夫人は宇宙人達が火を怖がったんだと確信づけた。
窓から外を見ると、裏庭の芝生に先ほどのオレンジ色のUFOが着陸していた。
庭のUFO
  • 長さ8フィート×高さ4フィート(約2.4m×1.2m)
  • 赤く輝く丸い窓が付いていた
  • 輝くプラスチックのようなもので包まれている
  • サソリの尾のような何かが突き出ており、縁がなくてスポークしかない車輪のようなもの(昔の掃除ブラシのよう)が付いていた
宇宙人達は長椅子から下り、手を体の横に付けると、体を宙に浮かせ、ボタンを押し、滑らかに外に向かって進んでいった。その際に翼は広げなかった。

宇宙人達がUFOに乗り込み、UFOが2回明滅すると、北東にあるオールドベリー(Oldbury)とウエストブロムウィッチ(West Bromwich)の方角へ飛び去っていった。夫人はその明滅を自分に対して「さよなら」と言っていると解釈した。

宇宙人達が去った後、夫人は苦しくなって床に倒れてしまった。足元がおぼつかず、ようやく長椅子に載り、夫にお茶を淹れようと思った夕方5時頃までそこにじっとしていた。

遭遇に関しての証拠

  • 伝えられるところの証拠。
  • 庭の雪に8フィートくらいの痕跡
  • 裏口のガラスに8インチの引っ掻いたような円
  • 止まってしまった時計
  • 電源が入らなくなってしまったテレビとラジオ
  • 歪んでダメになったカセットテープ
  • ジーン夫人の眼と耳とあごが、事件後一週間ほど痛んだ
  • 何ヶ月もの間、額から赤いあざが消えず、医者からは2週間安静にするよう言い渡された
また、クリスマス・ツリー(宇宙人達がいじったものだろう)が事件2日後に消失し、数日後に再び裏庭に出現し、バラバラになっていた装飾も少しずつ戻ってくるという不思議な現象も起こったという。

現場周辺地図


より大きな地図で UFO事件マップ を表示
ヒングリー夫人の家までは特定できなかったが、ブルーストンウォークは非常に狭い範囲なので、ほぼマーカーしたあたりと考えていいと思う。

考察

妖精型宇宙人のイラストとともに、一般的ではないにしてもUFO好きの間ではそこそこは有名な事件だが、事件の詳細についてはあまり知っている人も多くないのではないか。
妖精型宇宙人の事件と聞き、夜中に数センチの小さな宇宙人がヒラヒラと幻想的に飛び回ったのかと思っていたが、調べてみると1mもあるのが3人も朝っぱらから家の中を物色するわ、ビームで攻撃するわ、ソファーの上で暴れるわ、だいぶ印象と違った。

妖精と言っても日本人がイメージする無垢な天使のようなものでなく、同じ民間伝承でもゴブリンやコボルド、トロール、ノームなどのようにいたずらや悪さをする精霊達の要素が強いのではないか。
(妖精などについては聞きかじり程度の知識がないので申し訳ないが、海外の研究者にも妖精のいたずらな振る舞いを関連付ける人がいる)
この事件も、民俗的な文化がUFO/宇宙人の事件にも影響を与えている一つの例かもしれない。
少女たちの捏造写真にシャーロック・ホームズの作家コナン・ドイルまでがだまされたコティングリーの妖精事件もイギリスだ。

事件の研究者は、UFOと宇宙人という特異な体験の中に、芸能人の話やミンス・パイという平凡なものが対照的に登場することに着目している。
特に家庭の中での女性の位置づけについて宇宙人と話した点が興味をそそられるという。
特異な状況下でも宇宙人達をもてなそうとする夫人、そして倒れてしまった夫人が、夫にお茶を淹れたいと思って気を取り直して起きた点など、良き主婦でありたいという願望が見て取れる。

海外の研究者の着目点を考えるなら、例えば家庭生活に抑圧されていた主婦が見た幻覚のような気もする。
むろん壊れたテレビなどの物的証拠や額のあざなどの身体的証拠は考慮する必要があるが、正気を失っている間に自分で機械を壊したり、額などをどこかにぶつけてあざを作ったなどという推測も成り立つ。

現在の地図を見ると、バーミンガムからも近い閑静な住宅街だ。
30年以上前とはいえご近所さんもいたであろうし、朝の時間帯に大きなUFOが長い時間にわたって着陸していた状況で他の目撃者がいないのも不自然だ。(今のところ資料中に他の目撃者の記述はない)

庭の雪に残った痕跡などが本当にあったのか、正確な情報が欲しい。

もし何かを見間違えて思い込んだと仮定すると、強盗や子供、猿のような動物かもしれないが、壊れた時計などの存在が気にかかる。もっとも、元から壊れていた可能性もあるわけだが。
英語の資料の中ではテレビやラジオに触れたという記述が見つからなかった。

ビームを照射されたジーン夫人の額などは、具体的にどのような診断結果だったんだろうか。

参考資料

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