2019年4月5日金曜日

2019/4/4付 キュリオシティ、火星の衛星による日食を撮影

情報ソース:NASA毎日新聞共同通信
フォボスによる日食のアニメーション
画面左が天頂方向、右が地表方向
Image credit:NASA/JPL-Caltech/MSSS.
米航空宇宙局(NASA)は、火星のゲール・クレーターで探査を続ける探査車キュリオシティが、火星の衛星フォボスおよびダイモスによる日食を撮影したと伝えた。
撮影はキュリオシティのMastCamというカメラ。

ダイモスによる日食のアニメーション
画面左が天頂方向、右が地表方向
Image credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS.
それぞれの撮影日時は以下の通り。

また、フォボスの日食は今回の発表分以外にも起きていたようだ。

日食と言っても地球で見る月による日食と違い、衛星がかなり小さい火星では金環日蝕とも呼べない、太陽面通過と呼びたくなるようなものではある。

Sol 2359時点でのキュリオシティの位置

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Univ. of Arizona
ゲール・クレーター内でのキュリオシティの位置もNASAのサイトで確認できる。

なお、情報ソースのニュース記事でフォボスの日食が3月26日とあるが、これはアメリカの地方時(世界標準時から-4〜-8時間する(アラスカを除く))の表記と思われる。ちょっとまぎらわしい。

ステラナビゲータ11によるシミュレーション
時刻が17分ほど遅かったが、火星の衛星の軌道が不安定なせいだったようだ
——ちなみに先ごろリリースされた天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ11」でシミュレーションしてみたところ、NASAの撮影時刻と17分のズレが生じた。計算精度の差かとも思ったが、NASAのサイトによると「火星の2つの月は、火星、木星あるいは2つの月の互いの重力によって常に変化し、不確実性が高い」とあった。
なるほど、単純にこの日、この時間にはこの位置に見えるというものでなく、複雑な軌道計算をし、常に最新の情報で更新する必要があるのだね。
その意味ではわずか17分の誤差で日食を再現してくれたステラナビゲーターは、価格の割になかなか高精度と言えそうだ。今後もこうした天体の不確定要素を考慮しつつ、使っていきたい。

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